◎イスラエルは北部の陸軍基地が標的になったことを認めたが、負傷者や被害は出なかったとしている。
レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが9日、イスラエル北部の軍司令部をドローンで攻撃したと発表した。
イスラエルは北部の陸軍基地が標的になったことを認めたが、負傷者や被害は出なかったとしている。基地の所在地は不明である。
レバノンでは同日、イスラエル軍によるドローン攻撃でヒズボラの構成員少なくとも3人が死亡した。
レバノン郊外の軍事基地では幹部らの葬儀が行われ、戦闘員たちがイスラエルへの報復を誓った。
戦闘員たちは「イスラエルに死を」「ユダヤ人を根絶やしにする時がきた」などと叫んだ。
レバノンの国営メディアによると、ヒズボラはイスラエル北部サフェドにある軍司令部をドローンで攻撃したという。
ヒズボラの関係者は国営メディアに、「この攻撃はイスラエル軍が先週ベイルートで行ったドローン空爆の報復であり、敵国に対する攻撃は続く」と語った。
イスラエルのものとみられるドローンは先週、ベイルート南部のアパートにミサイルを2発撃ち込み、パレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスの幹部アロウリ(Saleh al-Arouri)氏ら少なくとも6人を殺害した。
サフェドはイスラエル国境から12キロほど離れている。
イスラエル軍は「防空システムが敵勢力の飛行体を迎撃するために作動した」と発表。その弾丸が基地に着弾したとしている。
ヒズボラはその後、イスラエル国境沿いにある少なくとも6つのイスラエル軍基地も攻撃したと主張した。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は2万3000人に達した。中東歴訪中のブリンケン(Antony Blinken)米国務長官はイスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相らと会談し、民間の犠牲を減らすよう改めて強く要請したとみられる。