◎イスラエル軍は先週、レバノン南部を空爆し、ガザ地区を実行支配するイスラム過激派組織ハマスおよびヒズボラのいくつかの拠点・施設に打撃を与えたとみられる。
2023年4月14日/レバノン、首都ベイルート、イスラム教シーア派組織「ヒズボラ」の首長ナスララ師の演説を聞く市民(Hussein Malla/AP通信)

レバノンを牛耳るイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」の首長は14日、同国南部に対するイスラエル軍の空爆は失敗に終わったと主張した。

イスラエル軍は先週、レバノン南部を空爆し、ガザ地区を実行支配するイスラム過激派組織ハマスおよびヒズボラのいくつかの拠点・施設に打撃を与えたとみられる。

ヒズボラを率いるナスララ(Hassan Nasrallah)師は首都ベイルートの式典でオンライン演説し、イスラエルの声明を「真っ赤なウソ」と非難した。

ナスララ氏は「ヒズボラとハマスの施設は攻撃を受けていない」と述べた。それによると、イスラエル軍のミサイルは「バナナ畑」と「灌漑用水路」に着弾したという。

イスラエル国防軍はハマスとヒズボラには言及していないが、ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は10日の演説で、ハマスとヒズボラの施設を標的にしたと述べていた。

ナスララ氏はこれを「戯言」と呼んだ。

AP通信によると、イスラエル軍機が発射したミサイル数発はレバノン南部の港湾都市近くにあるパレスチナ人難民キャンプの空き地に着弾したという。負傷者は確認されていない。

またAPは目撃者の話として、「難民キャンプ近くの橋、変電所、農場が被害を受け、家畜の羊が死んだ」と伝えている。

ヒズボラとハマスの施設が被害を受けたかどうかは不明だ。

東エルサレムの聖地アルアクサ・モスクをめぐるイスラエル警察とパレスチナ人の対立は地域の緊張を高め、多くの犠牲者を出している。

今年ヨルダン川西岸地区でイスラエルの治安当局に殺害されたパレスチナ人は90人を超えた。東エルサレムと西岸地区で今年殺害されたイスラエル人は19人となっている。

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