ガザ停戦交渉難航、ハマス「恒久的な停戦に向けた協議不可欠」
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は18日午後の時点で5万8667人、負傷者は13万9974人となっている。
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パレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスの報道官は18日、イスラエルとの停戦交渉について、一時的な停戦を支持しているが、現在進行中の交渉がまとまらない場合、「恒久的な停戦を合意の条件にする可能性がある」と主張した。
イスラエル軍はガザ地区への空爆と砲撃を継続中だ。パレスチナの保健当局は18日、イスラエル軍による過去24時間の攻撃で少なくとも41人が死亡したと明らかにした。
イスラエル軍は北部とガザ市でも攻撃を強化している。
ハマスの報道官はテレビ演説で、「ガザで拘束されているすべての人質(遺体含む)を解放し、恒久的な停戦合意を締結する用意があると繰り返し表明してきたが、イスラエルはこれを拒否している」と語った。
この停戦交渉は難航しており、立場の隔たりが埋まるかは不透明な情勢だ。
トランプ(Donald Trump)米大統領は今月初めにイスラエルが60日間の停戦に向けた条件に同意したと明らかにした。
イスラエルの政府高官は双方が60日間の停戦に合意した場合、イスラエルはその期間を利用して、「ハマスが武装解除することを条件とする恒久的な停戦」を提案する用意があるとしている。
イスラエル側は5月末にトランプ政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使が提示した停戦案を支持。ハマスは一部変更を求めていた。
ウィトコフ氏は▽60日間の停戦▽ハマスの人質56人(遺体含む)のうち28人の解放▽1200人以上のパレスチナ人受刑者の解放▽ガザ地区への人道支援物資の搬入などを提案していた。
トランプ氏はイスラエルが同意した停戦の条件を明らかにしておらず、ウィトコフ氏が示した案と同じかは不明である。
ハマスは過去の協議でも「恒久的な停戦」を求めてきた。
一方、ハマス壊滅を目指すイスラエルは「期間を定めた停戦」には応じる姿勢を示している。
米国の後援を受けるカタールとエジプトはイスラエルとハマスの交渉を10日以上にわたって仲介してきた。
イスラエル首相府の報道官は18日の声明で、「我が国は人質解放と60日間の停戦で合意したが、ハマスはこれを拒否している」と述べた。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、交渉が成立した場合、ハマスは10人の人質と18人の遺体を段階的に返還することになる。
イスラエルはその見返りとして、国内の刑務所に拘留しているパレスチナ人を釈放する。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は18日午後の時点で5万8667人、負傷者は13万9974人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。