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ハマス、国際安定化部隊のガザ派遣を拒否、国連安保理で採択

国連安全保障理事会は17日、米国が示した案を賛成多数で採択。これにより、国際安定化部隊のガザ派遣が決まった。
2021年5月22日/パレスチナ、ガザ地区、イスラム過激派組織ハマスの戦闘員(AP通信/John Minchillo)

パレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスは17日、トランプ米政権が起草したガザ和平計画案を拒否し、「パレスチナ人の権利と要求を満たしていない」と主張した。

国連安全保障理事会は同日、米国が示した案を賛成多数で採択。これにより、国際安定化部隊のガザ派遣が決まった。

ロシアと中国は棄権した。

ハマスは同部隊の派遣を拒否。「ガザ地区内で抵抗勢力の武装解除を含む任務と役割を国際部隊に割り当てることは、その中立性を奪い、占領を支持する勢力に全権を委譲することになるだろう」と述べた。

米国の提案では、暫定的な権限を持つ平和委員会を創設し、トランプ(Donald Trump)米大統領が議長を務める。

また国境の監視、治安保障、領土の非武装化など、国際安定化部隊に広範な任務も与えている。委員会と部隊の活動期間は2027年末まで。

一部のアラブ諸国は部隊への参加に消極的な姿勢を示している。これは、部隊派遣がイスラエルに代わる「占領者」と受け止められかねないことや、衝突に巻き込まれる懸念があるためである。

NATO加盟国のトルコは参加に意欲を示しているが、イスラエルは反対している。

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