イスラエル軍、ガザ空爆継続、50人死亡、ハマスが停戦交渉要求

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は4日午後の時点で5万7268人、負傷者は13万5625人となっている。
2025年7月4日/パレスチナ自治区、ガザ南部ハンユニス(Getty Images/AFP通信)

イスラエル軍が4日、パレスチナ・ガザ地区南部やガザ市などを空爆・砲撃し、過去24時間で50人以上が死亡、数百人が負傷した。保健当局が明らかにした。

犠牲者が増え続ける中、イスラム組織ハマスは4日の声明で、米国が提示した停戦案に関する協議を直ちに開始する用意があると表明した。

トランプ(Donald Trump)米大統領は今週初め、イスラエルが「60日間の停戦」に向けた条件に同意したと明らかにした。

イスラエル側は5月末にトランプ政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使が提示した停戦案を支持。ハマスは一部変更を求めていた。

ウィトコフ氏は▽60日間の停戦▽ハマスの人質56人(遺体含む)のうち28人の解放▽1200人以上のパレスチナ人受刑者の解放▽ガザ地区への人道支援物資の搬入などを提案していた。

トランプ氏はイスラエルが同意したとされる停戦の条件を明らかにしておらず、ウィトコフ氏が示した案と同じかは不明である。

ハマスと同盟関係にあるイスラム原理主義組織「イスラム聖戦」は4日、ガザにおけるイスラエルとの停戦交渉の計画を支持すると表明したが、そのプロセスが恒久的な停戦につながるという保証をイスラエルと米側に要求した。

ハマスは過去の協議でも「恒久的な停戦」を求めてきた。

一方、ハマス壊滅を目指すイスラエルは「期間を定めた停戦」には応じる姿勢を示している。

イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は7日にワシントンDCを訪問し、トランプ(Donald Trump)大統領と会談する予定だ。

米国とイスラエルが主導するガザ人道財団(GHF)は5月27日に南部の複数のエリアで配給所の運営を開始。それ以来、この配給所付近で600人以上のパレスチナ人が殺害され、5000人近くが負傷している。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は4日午後の時点で5万7268人、負傷者は13万5625人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

国連によると、ガザの領土の80%以上がイスラエルの支配下にあるか、強制退去命令を受けている。

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