ハマス指導者「米国の停戦案の変更を求めている」ガザ紛争

ハマスは現在、トランプ米政権のウィトコフ中東担当特使が提示した停戦案の修正を求めている。
2025年5月31日/パレスチナ自治区、ガザ地区南部(ロイター通信)

パレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスの指導者ハリル・アルハヤ(Khalil al-Hayya)氏は5日、米国が提案した停戦案を拒否したつもりはなく、「ガザ戦争の終結を確実にする変更を求めている」と明らかにした。

イスラエル政府はトランプ米政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使が提示した停戦案を支持している。

ウィトコフ氏が双方に示した案には「60日間の停戦」と、ガザ地区への「人道支援物資の搬入拡大」が含まれている。

アルハヤ氏は演説で、「ハマスは新たな停戦交渉に参加する用意があり、仲介国との連絡も継続している」と強調した。

またアルハヤ氏は「米国の提案を拒否したわけではないが、戦争の終結を確実にするため、いくつかの改善を要求している」と述べた。

アルハヤ氏はイスラエル軍のガザ撤退を改めて要求した。イスラエルはこれを拒否している。

イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は5月31日、ウィトコフ氏の提案を受け入れると表明。「ハマス側がこれを拒否している」と批判した。

この提案は▽60日間の停戦▽ハマスの人質56人(遺体含む)のうち28人の解放▽1200人以上のパレスチナ人受刑者の解放▽ガザ地区への人道支援物資の搬入を想定している。

イスラエル軍はハマスに対する攻撃を継続中。保健当局は6日、ガザ地区の広い範囲で空爆と砲撃が確認され、過去24時間で数十人が死傷したと明らかにした。

SHARE: