◎シンワル氏は先月末に暗殺されたハニヤ氏の後任として、ハマスを率いることになる。
パレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスが6日、新たな最高指導者に同組織の最高幹部であるシンワル(Yahya Sinwar)氏を指名した。
シンワル氏は先月末に暗殺されたハニヤ(Ismail Haniyeh)氏の後任として、ハマスを率いることになる。
シンワル氏は昨年10月7日のイスラエル領内への攻撃を主導し、イスラエルの指名手配リストにトップに位置している。
ハニヤ氏の暗殺を防げなかったイラン指導部はイスラエルへの報復を誓い、レバノンの過激派ヒズボラも首都ベイルートで最高幹部の一人が暗殺された報復として、イスラエルに対し、これまでに経験したことのない攻撃を仕掛けると脅している。
米国、エジプト、カタールは当事者に自制を求め、ガザ紛争の停戦協議を続けているが、ハマスがこれに簡単に応じる可能性は低そうだ。
ハマスは声明で、ハニヤ氏の後任にシンワル氏を指名したと発表した。
イランとハマスはイスラエル軍がハニヤ氏を暗殺したと主張しているが、イスラエルはこれに関する声明を出しておらず、否定も肯定にしていない。
イスラエル軍は先週、ハマスの軍事部門トップの死亡を確認したと発表したが、ハマスは今のところ、声明を出していない。
イスラエル軍の報道官は6日、シンワル氏が最高指導者に選出されたことについて、「誰が指導者になろうと、ハマスを跡形もなく消し去るという我々の目標に何の変りもない」と強調した。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は4日時点で3万9600人超。負傷者は10万人近くに達した。