グレタさん、イスラエルから強制退去、ガザに物資届けられず
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は10日午前の時点で5万4927人、負傷者は12万6615人となっている。
.jpg)
スウェーデンの環境活動家グレタ(Greta Thunberg)さんが10日、イスラエルから強制退去させられた。
イスラエル軍は前日、パレスチナ・ガザ地区を目指していた支援物資船を拿捕し、グレタさんを含む12人を拘束した。
グレタさんを含む4人が国外退去に同意。欧州議会議員を含む8人は退去に異議を唱えた。
8人はテルアビブの裁判所で法的地位に関する公聴会を待つ間、警察の勾留下に置かれる。
グレタさんはフランス・パリの空港で記者団に対し、「私たちは平和的なボランティアで、国際海域を航行する民間船で人道支援物資を運んでいた」と語った。
またグレタさんは「国際法を遵守し、何も悪いことをしていないにもかかわず、イスラエルは私たちの船を拿捕し、乗組員を拉致した」と非難した。
イスラエル外務省は10日、この支援ミッションを「イスラム組織ハマスの応援団による策略」と一蹴した。「グレタとその仲間たちは、有名人のヨットにごくわずかな物資を積み込んだ。それはガザの人々に何の助けにもならなかった。これは馬鹿馬鹿しい茶番にすぎない...」
グレタさんは1日、欧州議会議員らと共にイタリア南部シチリア島を出発。ガザ地区に支援物資を届ける予定であった。
イスラエル外務省によると、この物資は既定のルートを通じてガザに届けられるという。
イスラエル軍によるガザ地区への攻撃は10日も続き、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、過去24時間で70人以上が死亡、数百人が負傷した。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は10日午前の時点で5万4927人、負傷者は12万6615人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。