◎事故はエーゲ海北東部のギリシャ領海内で発生。両船に大きな被害はなく、ケガ人も出なかった。
ギリシャ沿岸警備隊の巡視艇とトルコ船籍の漁船がエーゲ海で衝突事故を起こした。ギリシャ当局が11日、明らかにした。
それによると、事故はエーゲ海北東部のギリシャ領海内で発生。両船に大きな被害はなく、ケガ人も出なかったという。
沿岸警備隊は声明で、「ギリシャの領海内で漁をしていたトルコの漁船に退去を勧告するために巡視艇を現場に派遣した」と述べた。
それによると、漁船の船長は勧告に従ったものの、進路を急に変更、巡視艇に接触したという。
地元テレビ局は関係者の話しとして、「漁船は港に曳航され、警察が船長に話しを聞いている」と伝えている。
この海域は豊かな漁場に囲まれ、しばしばギリシャとトルコの漁船が押し問答をすることで知られている。
NATOの同盟国であり、ライバルでもある両国はエーゲ海の境界線や開発権などをめぐって対立してきた。4年前の開発権をめぐる「言い争い」は軍事的緊張の高まりにつながった。
その後関係は改善し、ギリシャのミツォタキス(Kyriakos Mitsotakis)首相は9日、NATO首脳会議の傍ら、トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領と会談した。