◎グテレス氏は具体的な国名には言及せず、「数十年に渡る進歩が消えつつある」と警告した。
イラン、首都テヘラン、道徳警察の暴力に抗議するデモ(Getty Images)

国連のグテレス(Antonio Guterres)事務総長は7日、「国際女性デー(International Women's Day)」に先立ち声明を発表し、「ジェンダー平等を達成するという世界の目標が脅かされている」と警鐘を鳴らした。

グテレス氏は国連総会で演説し、「世界中で女性の権利が脅かされ、侵害されている」と嘆いた。

またグテレス氏は「UNウィメン(国連女性機関)の目標であるジェンダー平等の達成には300年かかる」と批判し、国際社会に女性差別を「押し戻す」必要があると訴えた。

グテレス氏は具体的な国名には言及せず、「数十年に渡る進歩が消えつつある」と警告した。

「ジェンダー平等を達成するという目標は日を追うごとに遠ざかっています。UNウィメンは現在のぺースではそれを達成するのに300年かかるとみています。国際社会は団結して女性差別を押し戻し、女性、少女、そして世界のために前進する必要があるのです...」

国連本部で開幕した「女性の地位委員会第67回会合」のメインテーマは、イノベーションとテクノロジーにおけるジェンダーギャップの解消である。

同委員会は昨年、イランを除名処分とした。

同委員会は7日の声明で、「デジタル技術は教育、健康、農業、起業などの新たな機会の創出を可能にし、SDGs(持続可能な開発目標)を加速させる可能性を秘めている」と述べている。

世界各国の参加者は2週間にわたってデジタル時代における男女平等を達成するために協議し、科学、技術、工学、数学の分野における女性の参画を後押しするとしている。

2022年12月22日/アフガニスタン、首都カブールの閉鎖された中等学校、女子生徒たち(Ebrahim Noroozi/AP通信)
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