◎南部ハンユニスにあるガザ地区最大の病院の収容率は300%を超え、子供を含む多くの負傷者が屋外で治療を受けたりしている。
国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は18日、イスラエル軍の猛攻を受けるパレスチナ・ガザ地区の病院が壊滅的な状況に置かれていると警告した。
それによると、南部ハンユニスにあるガザ地区最大の病院の収容率は300%を超え、子供を含む多くの負傷者が屋外で治療を受けたりしている。
ガザの保健当局は16日、イスラエル軍がこの病院の近くを激しく空爆したと明らかにした。MSFによると、避難命令が出ていなかったため、屋外で待機していた負傷者や市民が爆発に巻き込まれたという。
イスラエル国防軍はハンユニスの病院近くにイスラム組織ハマスが武器拠点を置いていたため空爆したと発表。テロリスト少なくとも40人を殺害したとしている。
MSFのパレスチナ代表はSNSに声明を投稿。「状況は壊滅的であり、数百人の負傷者が助けを求めている」と書き込み、国際社会に支援を呼びかけた。
またMSFは「病院のすぐ近くで銃撃戦が繰り広げられている」と警告した。
ユニセフによると、昨年10月7日に戦闘が始まって以来、ガザ市内で下痢の症状を訴える幼児の数が4000%増加し、7万1000人に達したという。
さらに、水も食料も不足しているため、数万人の子供が栄養失調に苦しみ、いつ飢饉が発生してもおかしくない状況になっている。
パレスチナ側の死者は2万5000人に迫り、6万1000人以上が負傷した。イスラエル側の死者は約1200人、負傷者は6900人。