▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は10日午後の時点で4万8467人、負傷者は11万1913人となっている。
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国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のラザリーニ(Philippe Lazzarini)事務局長は10日、イスラエルによるガザ地区封鎖が長引けば、飢饉が発生する可能性があると警告した。
イスラエル政府は先週初めにガザへのすべての物資搬入を停止。停戦延長と人質の解放を求める米国の提案をハマスが受け入れない場合、「地獄を見ることになる」と警告した。
ガザ国境はそれ以来、封鎖され、物資の搬入は完全に滞っている。
さらにイスラエルは週末、ガザへの電力供給を遮断すると発表した。
ラザリーニ氏はジュネーブの記者団に対し、「封鎖の期間が長くなるほど、市民への影響は大きくなり、飢饉のリスクが高まる」と語った。
またラザリーニ氏は「このままでは数カ月前に経験した飢饉の一歩手前、餓死者が出てもおかしくない状況に逆戻りする」と述べ、イスラエルに封鎖の即時解除を呼びかけた。
さらに、「UNRWAの財政は危機的な状態であり、国際社会の支援が欠かせない」と強調した。
イスラエルはUNRWAがイスラム組織ハマスと連携していると主張し、今年1月に自国領内での活動を禁じた。
イスラエルの国連大使は10日、ガザにおけるUNRWAの活動を引き継ぐよう、国連機関などに積極的に働きかけていると表明した。
ラザリーニ氏はハマスとのつながりを改めて否定したうえで、「今のところ、ガザでUNRWAの代わりを務めることができる団体はない」と強調した。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は10日午後の時点で4万8467人、負傷者は11万1913人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。