イスラム組織ハマスが「ガザ人道財団」のバス襲撃、5人殺害
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は11日午後の時点で5万5104人、負傷者は12万7394人となっている。
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パレスチナ・ガザ地区南部で活動するガザ人道財団(GHF)は11日、イスラム組織ハマスが同財団が運航するバスを襲撃し、援助要員5人を殺害したと明らかにした。
GHFは声明で、ハマスの襲撃でパレスチナ人に物資を提供するために働いていた要員5人が死亡、複数人が負傷し、一部が誘拐された可能性があると非難した。
それによると、バスは南部ハンユニスの配給センターに向かう途中であった。
GHFは「パレスチナ人のために命がけで働いていた非武装の市民が殺害された」と述べ、ハマスを糾弾した。
ハマスはコメントを出していない。
GHFに対する国際的な批判が高まる中、イスラエルとハマスの間接停戦協議は停滞しているように見える。
イスラエル側はトランプ米政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使が提示した停戦案を支持。ハマスは一部変更を求めている。
ウィトコフ氏は▽60日間の停戦▽ハマスの人質56人(遺体含む)のうち28人の解放▽1200人以上のパレスチナ人受刑者の解放▽ガザ地区への人道支援物資の搬入などを提案している。
GHFは米国とイスラエルが主導し、5月27日に配給所の運営を開始。それ以来、この配給所付近で220人以上のパレスチナ人がイスラエル兵に射殺された。
ガザ当局は11日、支援物資を受け取ろうとしていた57人がイスラエル兵に撃たれ死亡、360人以上が負傷したと明らかにした。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は11日午後の時点で5万5104人、負傷者は12万7394人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。