ガザ停戦?イスラム組織が米国の提案に合意=報道
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は26日午前の時点で5万3977人、負傷者は12万2966人となっている。
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イスラエル軍が26日、パレスチナ・ガザ地区全域を空爆し、過去24時間で50人以上が死亡、数百人が負傷した。保健当局が明らかにした。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、南部ハンユニスやガザ市内で大きな爆発が何度も確認されたという。
アルジャジーラはガザ当局者の話しとして、イスラム組織ハマスが米国によるガザ停戦案に合意したと伝えた。
合意の草案には、60日間の停戦と、2段階にわたるパレスチナ人捕虜の解放の見返りとして、10人の生存者と数人の遺体をイスラエルに返還することが含まれているという。
イスラエルの捕虜5人は最初に解放され、残りの5人は60日目に解放されるとのこと。
イスラエルの地元紙ハーレツは政府関係者の話しとして、「ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はこの案を支持していない」と報じた。
イスラエルは3月2日にガザ国境を封鎖。それ以来、物資の搬入はほぼ滞っている。
この結果、地区内のパン屋は全て閉鎖。負傷者の治療に必要な医薬品の大半が枯渇する事態となっている。国連は未曽有の大飢饉が迫っているとして、イスラエルに封鎖を解除するよう何度も呼びかけてきた。
イスラエル軍は先週、物資の搬入を部分的に認めたが、国連はイスラエルが搬入を許可した食料は市民が必要としている量の1%に満たないと指摘している。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は26日午前の時点で5万3977人、負傷者は12万2966人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。
ネタニヤフ氏は26日、占領下の東エルサレムで閣議を開き、エルサレム全域がイスラエルの支配下に留まることを確約した。「我々はエルサレムを統一し、イスラエルの主権下におく...」
イスラエルは1967年の第三次中東戦争でヨルダン川西岸、ガザ地区、シナイ半島、ゴラン高原、イスラム教の聖地アルアクサ・モスクを含む東エルサレムを占領。2005年にガザ地区から軍とユダヤ人入植者を撤退させた。
イスラエルは東側の旧市街を含むエルサレム全体を首都とみなしているが、国際社会はこれを認めていない。
東エルサレムは1948年の第一次中東戦争後にヨルダンの支配下に移ったものの、1968年以降は東西ともイスラエルの支配下に置かれている。