カタール首相「ガザ和平協議、重要な局面に」意見の隔たり大きく
カタールは米国と共にこの停戦を仲介。現在は第2段階に進むべく、各国間の協議を促進している。
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カタールのムハンマド(Sheikh Mohammed bin Abdulrahman bin Jassim Al Thani)首相は6日、ガザ地区をめぐる和平協議について、「重要な局面にある」という認識を示した。
ムハンマド氏は声明で、「ガザの現状は”停戦”ではなく単なる戦闘の一時停止に過ぎず、真の停戦とみなすには、イスラエル軍の完全撤退とガザ内部の安定、自由な往来の回復が不可欠である」と強調した。
カタールは米国と共にこの停戦を仲介。現在は第2段階に進むべく、各国間の協議を促進している。ドーハで開催された国際会議では停戦合意の第1段階の完了を確認したものの、ガザ内での戦闘は完全に止んでおらず、週末だけで複数の犠牲者が報告された。
第2段階の内容としては、国際安定化部隊(ISF)の展開、パレスチナ暫定政府の設立、そして停戦の恒久化が想定されている。しかし、部隊の構成や使命の内容については依然として意見が分かれており、合意に至っていない。特に、どの国が参加するか、統制構造と権限はどうするかなどが交渉の焦点となっている。
また、今回の停戦はあくまで段階的かつ一時的な措置に過ぎず、今回の戦争の根源にある問題、パレスチナ国家の問題やヨルダン側西岸地区を含む包括的な和平を実現するには至っていない。
ムハンマド氏は「ガザの問題だけを解決しようとしても不十分だ」と述べ、より広範な和平プロセスの必要性を訴えた。
一方で、交渉をめぐる懸念も強まっている。停戦発効以来、ガザ内での暴力と流血は減ったとはいえ依然として断続的に続いており、多くの市民が犠牲となっている。国際社会が関心を低下させれば、和平の実現は遠のく可能性がある。
こうした中、関係各国の責任と緊密な協力、そして何よりも「停戦の形式」にとどまらず、「安定と正義」を伴う和解への道筋をつけることが問われている。現在の「一時停止」が本当の意味での平和に変わるかどう、その行方は今後の国際交渉の進展にかかっている。
