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ガザ地区とエジプトを結ぶラファ国境検問所、2月1日に運用再開

ラファ検問所はガザ市民にとって最も主要な出入口で、200万人以上が暮らす同地域にとって外界との唯一に近い陸路のルートである。
パレスチナ自治区・ガザ地区南部とエジプトの国境(ロイター通信)

イスラエル当局は30日、パレスチナ・ガザ地区南部とエジプトを結ぶラファ国境検問所の運用を2月1日に再開すると発表した。イスラエルのCOGAT(占領地政府活動調整官組織)は声明で、この再開はイスラエルが支配権を確立して以来初のことであり、ガザから外部への限定的な人の移動が可能になると説明した。

ラファ検問所はガザ市民にとって最も主要な出入口で、200万人以上が暮らす同地域にとって外界との唯一に近い陸路のルートである。しかし、2024年5月のイスラエル軍による掌握以降、実質的に閉鎖され、人道支援物資や人員の移動が極端に制限されていた。今回の再開は、米国仲介による停戦合意の第2段階の一環でもあり、両方向における人の移動が「限定的に」認められる計画となっている。

COGATは声明で、出入国はエジプト側との調整とイスラエルによる事前の安全審査を条件に行われ、EUのチームが監視する仕組みが導入されると述べた。検問所での通過時にはEU監視の下、パレスチナ自治政府の職員も関与しつつ、イスラエルとエジプト双方が承認した人物だけが通過できる。検査には顔認証技術やX線検査などが用いられ、テロリストや安全保障上のリスクがある人物は通過を拒まれる見込みだ。

再開後の手続きでは、ガザからエジプトへの出国、及びエジプトからガザへの再入国が認められるが、いずれもイスラエル側の安全審査を経る必要がある。COGATによると、戦争中にガザを離れた住民、特に医療目的で国外に脱出した患者や二重国籍者など約4万2000人が対象となる可能性があるが、1日当たりの通過人数など、詳細は明らかになっていない。エジプト政府側は日単位での人数制限について同意していないとの報道もある。

イスラエルがこの検問所の再開を決定した背景には、ガザで拘束されていた最後のイスラエル人捕虜の遺体が収容されたことがある。これにより、停戦合意の条件が整ったとイスラエル政府は判断した。また、ラファ検問所の再開は停戦を安定させるだけでなく、今後の復興プロセスやハマス武装解除を進める上でも重要である。ただし、貨物や物資の本格的な通過については引き続き制限が課される可能性が高く、人道支援団体からは生活インフラ再建に必要な物資の通過緩和を求める声も上がっている。

一方、ガザ内部では今も多くの住民が戦闘の影響で避難を余儀なくされ、生活基盤や医療体制が深刻な打撃を受けている。冬季の厳しい気候の下、基本的なサービスの欠如が続いており、支援団体は依然として物資や医療支援の必要性を強調している。検問所の再開が限定的であることから、復興や人道支援の改善がどこまで進むかは今後の運用次第である。

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