イエメン首都でフーシ派幹部12人の合同葬、イスラエル軍の空爆で死亡
この空爆は8月28日に行われ、フーシ政権の首相であるラハウィ氏ら12人が死亡した。
.jpg)
イエメンの首都サヌアで1日、イスラエル軍の空爆により死亡した親イラン武装組織フーシ派の幹部12人の合同葬が営まれ、数千人の弔問客が参列した。
この空爆は8月28日に行われ、フーシ政権の首相であるラハウィ(Ahmad Ghaleb al-Rahwi)氏ら12人が死亡した。
国連はフーシ政権を承認していない。
地元メディアによると、ラハウィ氏らはフーシ派の最高指導者アブドゥルマリク・フーシ(Abdul Malik al-Houthi)氏のテレビ演説を見るために一カ所に集まっていたところを狙われたという。
生還した幹部を含む参列者たちはフーシ派のスローガン「アラー・アクバル(神は偉大なり)、米国に死を、イスラエルに死を、ユダヤ人に呪いを、イスラムに勝利を」と唱和。イスラエルへの報復を誓った。
また幹部たちはイスラエルのスパイが多数潜伏しているとして、治安対策を強化すると述べた。
ラハウィ氏の後任に選ばれたモハメド・モフタ(Mohamed Moftah)氏は弔問客に対し、「我々は世界で最も強力な諜報帝国と対峙している。米国政権、シオニストども、シオニスト系アラブ人、そしてイエメン国内のスパイから成るシオニスト連合体だ」と語った。
ラハウィ氏は1年前に首相に就任。フーシ政権の実質的な指導者は副首相のモフタ氏であった。
フーシ派は8月31日、サヌアの国連事務所を襲撃し、少なくとも11人の国連職員を拘束した。
フーシ派は襲撃の理由を明らかにしていないが、過去に国連やその他援助機関のイエメン人職員をスパイ容疑で拘束したことがある。
イスラエル軍は29日の空爆について、「成果を検証している」と述べたが、どの幹部を標的にしたかは説明していない。
フーシ派は23年10月にガザ紛争が始まって以来、イスラエル領内だけでなく、紅海やアデン湾の船舶を数百回攻撃してきた。
この間、フーシ派は4隻の船舶を沈没させ、1隻をシージャックし、少なくとも8人の船員を殺害した。この攻撃は世界の海運を混乱させ、多くの企業がアフリカ南部喜望峰を周回する、より長く、より費用がかかる航路への変更を余儀なくされた。