SHARE:

ガザ地区への食料搬入、目標大きく下回る=国連WFP

ガザ北部ガザ市で飢饉が発生中。この数か月間で数百人が餓死している。
パレスチナ自治区、ガザ地区南部の避難民キャンプ(Getty Images)

国連世界食糧計画(WFP)は21日、パレスチナ・ガザ地区への物資供給は増加傾向にあるものの、開かれている検問所が2カ所に限定されているため、1日あたり2000トンという目標に全く届いていないと明らかにした。

それによると、現在ガザ地区に搬入されている食料は1日約750トンにとどまっているという。

WFPの広報担当はジュネーブの記者団に対し、「ガザ市民が必要とする1日2000トンを実現するためには全ての国境検問所を開放しなければならない」と語った。

イスラエルが管理する検問所のうち、南部ケレム・シャロームと中部キスフィムのみが稼働中である。

トランプ政権が仲介した停戦計画はガザへの「全面的な支援」を想定している。

ロイター通信はイスラエル治安当局者の話しとして、「人道支援物資は計画に従って、ケレム・シャローム検問所およびその他の検問所(名称は明らかにしなかった)を通じて入っている」と伝えている。

イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は18日、イスラム組織ハマスが人質の遺体返還を終えるまで、ガザ南部とエジプトを結ぶラファ国境検問所の閉鎖を継続すると発表していた。

ガザ北部ガザ市で飢饉が発生中。この数か月間で数百人が餓死している。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は21日午前の時点で6万8159人、負傷者は17万203人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万4000~1万5000人と推定されている。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします