サウジ国営航空会社サウディア、リヤドーモスクワ直行便就航
サウジとロシアの関係は近年、特にエネルギー分野を中心に接近しており、戦略的な協力関係を強めている。
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サウジアラビアの国営航空会社サウディアが運航するリヤドーモスクワ間の初の直行便が10日、就航した。
最初の便は無事モスクワのシェレメチェボ国際空港に着陸したという。
サウディアはリヤドーモスクワ便を週3便運航する計画で、観光客、ビジネス関係者、政府高官の双方向の往来を促進する見込みだ。
ロシアではサウジからの観光客が増加しており、サウジの格安航空会社フライナスは8月にリヤドーモスクワ・ブヌコボ空港間の直行便(週3便)を就航させた。
またフライナスは12月に、メッカ巡礼者の玄関口であるジェッダとモスクワ間の直行便の運航を開始する予定である。
サウジとロシアの関係は近年、特にエネルギー分野を中心に接近しており、戦略的な協力関係を強めている。
両国は世界有数の産油国として、原油市場の安定を目的に2016年以降「OPECプラス」の中で協調して減産を行い、価格調整に大きな影響力を持っている。
この協力体制を通じて、両国は競合関係からパートナー関係へと関係を変化させた。一方で、政治面では対立する利害も存在する。シリア内戦ではロシアがアサド前政権を支援する一方、サウジは反体制派に支援を行い、立場が異なっていた。
しかし、双方は対立よりも利益を優先し、関係維持を図っている。また、米国との関係が揺れる中で、サウジは外交の選択肢を広げるためロシアとの関係を強化している。経済、軍事、エネルギーの各分野での協力が今後も進展する可能性がある。