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シリア中部のモスクで爆発、8人死亡、18人負傷、過激派が犯行声明

ホムスは長年、宗派間の緊張と暴力に悩まされてきた都市であり、内戦終結後も治安は不安定な状態が続いている。
2025年12月26日/シリア、中部ホムス、爆発があったモスク(ロイター通信)

シリア中部ホムスのアラウィー派住民が多い地区にあるモスクで爆発があり、少なくとも8人が死亡、18人が負傷した。地元当局が26日、明らかにした。

それによると、爆発は市中心部の地区にあるモスクで正午頃に発生。国営シリア・アラブ通信(SANA)は保健省当局者の話しとして、8人が死亡、18人が病院に搬送され、犠牲者の数は増える可能性があると報じた。

爆発の原因は明らかになっていないが、SANAは即席爆発装置(IED)とみられる爆発物が爆発したと伝えている。

モスクでは多くの教徒が金曜礼拝に参加していた。SANAによると、治安部隊が現場を封鎖し、調査を進めているという。

X(旧ツイッター)で共有された動画には建物内部から負傷者を運び出す救急隊員の姿が映っていた。

報道によると、超保守的なスンニ派の武装組織がテレグラムに犯行声明を掲載したという。この組織は今年6月に首都ダマスカスで発生した教会爆破事件(26人死亡)でも攻撃の責任も主張している。

ホムスは長年、宗派間の緊張と暴力に悩まされてきた都市であり、内戦終結後も治安は不安定な状態が続いている。アラウィー派は昨年失脚したアサド(Bashar al-Assad)前大統領の出身宗派であり、内戦時には政府支持基盤と見なされていた。内戦終結後、新たな政治体制移行の過程で宗派対立が再燃し、特定の宗派を標的とする暴力が断続的に発生している。

モスク爆発を受け、アラウィー派の主要団体が声明を発表し、アラウィー派に対する系統的な殺害や強制移住、扇動が1年以上にわたって続いていると非難した。また団体は暫定政権にも責任があると主張した。

外務省は今回の爆発を「テロ」と非難し、関係国に対して暴力の終息と治安回復への協力を呼びかけた。サウジアラビア、レバノン、カタールなど地域諸国も同様に攻撃を非難する声明を出している。

安全保障専門家は、このような宗派を標的とする攻撃がシリア国内の分断と不安定化をさらに進行させる可能性があると指摘している。治安回復と社会的統合が今後のシリア復興にとって重大な課題となる中、今回の爆発はその難しさを象徴する出来事となった。

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