◎中国はイラン産原油の主要な買い手であり、湾岸諸国への投資を強化している。
イランのライシ(Ebrahim Raisi)大統領は14日から中国を訪問し、習近平(Xi Jinping)国家主席と会談する予定だ。
中国外務省の報道官は12日のブリーフィングでライシ氏の訪中を発表し、両首脳は外交関係を強化する文書に署名する予定と明らかにした。
また報道官によると、両国のビジネスリーダーや駐イラン大使などが参加する会合も予定されているという。
国営イラン通信(IRNA)も「両首脳は外交および経済関係を強化する文書に署名する予定」と報じた。
ライシ氏の訪中は米国の経済制裁に対抗する取り組みのひとつであり、米中関係、中東情勢、イラン核合意再開に向けた交渉を複雑にする可能性がある。
両首脳は昨年9月にもウズベキスタンで会談し、習主席はイランへの支援を継続すると表明した。
ライシ氏は昨年末に中国の胡春華(Hu Chunhua)副首相をテヘランに招き、戦略的パートナーシップを深化させることで一致した。
中国はイラン産原油の主要な買い手であり、湾岸諸国への投資を強化している。
両国は2021年、石油、鉱業、工業、運輸、農業など、主要な経済活動を対象とする25年間の戦略協定を結んだ。
両国と米国の関係は緊迫しており、ロシアと並んで米国の力に対抗する取り組みを進めている。
米政府はドローン数百機をロシア軍に供与したとして、イランの企業に制裁を科している。ウクライナ侵攻はロシア・中国・イランの結びつきを強くした。
イランでは11日、1979年のイスラム革命を祝うイベントが各地で開催され、一部の団体は毎年恒例となっている星条旗を燃やし、米大統領の顔写真を踏みつける会を開いた。