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イスラエル軍、ガザ地区への空爆継続、36人死亡、トランプ要請無視

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は4日午後の時点で8万1296人(行方不明者含む)、負傷者は16万9430人となっている。
2025年10月4日/パレスチナ自治区、ガザ地区南部の避難所(AP通信)

イスラエル軍が4日、パレスチナ・ガザ地区北部のガザ市などを空爆し、少なくとも36人が死亡した。地元の保険当局が明らかにした。

トランプ(Donald Trump)米大統領は4日、自身のソーシャルプラットフォームに声明を投稿。「イスラエルがガザ地区内の初期撤退ラインまで後退することにに合意し、ハマスがこれを確認次第、停戦は直ちに発効する」と述べた。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラはトランプ氏の投稿後にガザ市の建物などが爆撃され、子供を含む36人が死亡、数十人が瓦礫の下敷きになったと伝えている。

イスラム組織ハマスは人質の解放準備が整ったと宣言。来週エジプトで停戦交渉が開始される予定である。

トランプ氏は3日遅く、イスラエルに攻撃停止を迫ったが、イスラエル軍は空爆を継続。各地で被害が確認された。

ハマス当局によると、ガザ市中心部の建物にミサイルが着弾し、子供を含む少なくとも18人が死亡したという。

イスラエル軍は声明で、ハマスが民間人を「人間の盾」にしていると非難。死傷者の数については調査中であると述べた。

またイスラエル軍は「テロリストハマスを打倒するにあたり、可能な限り無関係な民間人を巻き込まないよう努める」と主張した。

ハマスは声明でイスラエル軍が民間人を意図的に殺害していると主張した。

トランプ氏は9月29日にガザでの停戦や人質解放を含む20項目の計画を発表。イスラエルのほか、欧州やアラブ諸国などが相次いで支持を表明した。

ハマスは今のところ、「ガザの統治に今後一切関与しない」「武装解除」という厳しい要求についてコメントしていない。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は4日午後の時点で8万1296人(行方不明者含む)、負傷者は16万9430人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万4000~1万5000人と推定されている。

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