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▽テスラは新しい市場、顧客を必要としている。
砂漠を疾走するテスラ車のサイバートラック(Getty Images)

電気自動車(EV)大手テスラが10日、サウジアラビアでの販売を開始し、広大な砂漠地帯に複数の人気車種を解き放った。

現地メディアによると、首都リヤドの販売イベントではサイバートラックとモデルYのセダンが特に注目を集めていたという。

ヤシの木が点在する広場に設置された巨大なビデオスクリーンには、砂煙を上げながら薄暗い砂漠を突っ走るサイバートラックの姿が映し出され、少人数の観客が試乗した。

テスラのマスク(Elon Musk)CEOは2018年にもサウジ参入を目指したが、失敗に終わっていた。

同社は隣国アラブ首長国連邦(UAE)でかなりの成功を収めている。

争いの発端はマスク氏が2018年にサウジアラビアの政府系ファンドと会談した後、「テスラを非公開化するための資金を確保した」とツイートしたことだった。

このツイートにもかかわらず、自社株買いは実現せず、投資家から訴訟を起こされることになった。マスク氏とサウジ当局の緊迫したメッセージのやり取りも公開されている。

マスク氏がトランプ米政権の政府効率化省(DOGE)の責任者に就任して以来、サウジとの緊張は一気に緩和された。

テスラは新しい市場、顧客を必要としている。

トランプ政権におけるマスク氏の役割に対する反発、競争の激化、リフレッシュされたモデルY以外の製品の不具合などが原因で、テスラの25年第1四半期(1~3月)の売上高は世界全体で13%減少した。

一方、サウジ王室はEV復旧率を24年の1%から、5年後には30%まで上げることを目指している。

しかし、これを達成するのは容易ではない。東西を結ぶ主要幹線道路(約900キロメートル)に充電ステーションはひとつもない。国内の充電ステーション数は24年末時点で101カ所、人口が3分の1のUAEは261カ所である。

テスラはリヤドやメッカなどの主要都市に充電ステーションを設置する予定である。

テスラは中国のEV大手BYDを含む大手自動車メーカーがEV生産を拡大する中、競争の激化に直面している。

BYDは先月末、EVとハイブリッド車の販売台数が40%急増し、2024年の売上高が過去最高の7771億元(約15兆2100億円)に達したと発表。売上高でテスラを超え、再び世界一となった。

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