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イラン製自爆ドローンがサウジアラビアの米CIA施設を攻撃

サウジアラビア国防省は3日、ドローン2機が米大使館複合施設を攻撃し、小規模な火災と物的損害が生じたと発表した。
米中央情報局(CIA)のエンブレム(Getty Images)

サウジアラビアにある米中央情報局(CIA)の施設がイラン製ドローンの攻撃を受けた。ロイター通信が関係者の話しとして3日に報じた。これは中東における地域的な緊張の高まりの中で発生した最新の攻撃と位置付けられている。

ロイターによると、首都リヤドにある在米国大使館の敷地内に設置されたCIA施設がイラン製自爆ドローンにより打撃を受けたという。CIAはこの件についてコメントを控えている。

サウジアラビア国防省は3日、ドローン2機が米大使館複合施設を攻撃し、小規模な火災と物的損害が生じたと発表した。現時点で大使館職員やCIA職員に負傷者が出たという情報はない。

この攻撃は米国とイスラエルが2月28日にイランへの軍事作戦を開始したことへの報復の一環とみられている。この攻撃で最高指導者と複数の高官が殺害され、地域全体で緊張が急速に高まっていた。イランはイスラエルや湾岸諸国へのミサイル・ドローン攻撃を拡大させている。

米大使館は攻撃を受けた後、大使館敷地と周辺地域に対する警告を発出し、自国民に対して施設への立ち入りを控えるよう通知した。さらに、3月3日には在外米国市民向けのサービスのうち、定例および緊急の手続きがキャンセルされたことも伝えられている。大使館は「地域上空でミサイルおよびドローン攻撃の脅威があるため、米国領事館への来訪を控えるように」との安全アラートも発令した。

この攻撃を受け、米国務省は中東諸国に展開する米国人に対して退避を促すなど、安全対策を強化している。複数の報道によると、バーレーン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)を含む15カ国・地域に滞在する米国人に対して「深刻な安全上のリスクがある」として退避勧告を出した。国務省は声明で、「中東ではイランによる攻撃が続いており、深刻な安全上のリスクがある」と説明し、利用可能な民間交通機関を使って即時に退避するよう呼びかけた。

一方で、地域情勢はさらに不安定化し、湾岸諸国のほか、イランによるミサイル・ドローン攻撃はクウェートやUAE内の施設にも拡大しているとの報告が出ている。エネルギー関連インフラや空港の混乱など、地域全体に影響が広がっている。

今回のCIA攻撃は象徴的な意味合いも強いとされ、米国の中東における諜報活動や同盟国との関係に影響を及ぼす可能性がある。専門家の間では、これまでの米国の諜報活動に対する直接的な攻撃として異例との見方もあるが、現時点で全面的な組織機能の喪失には至っていないとの分析も出ている。

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