◎イスラエル南部の港町アシュケロンと周辺地域にはロケット飛来を告げるサイレンが鳴り響いた。
イスラエル軍は16日、パレスチナのガザ地区からイスラエル南部に向けてロケット弾2発が発射されたと発表した。
軍報道官によると、ミサイルはバイデン(Joe Biden)米大統領がパレスチナを出国してから数時間後に発射されたという。
軍報道官は声明で、「2発のうち1発は撃墜し、もう1発は南部の開けたエリアに着弾した」と述べている。負傷者は今のところ確認されていない。
地元メディアによると、ガザ地区を実効支配するイスラム過激派組織ハマスは声明を出しておらず、その他の武装勢力も沈黙しているという。
イスラエル南部の港町アシュケロンと周辺地域にはロケット飛来を告げるサイレンが鳴り響いた。
イスラエル政府はパレスチナ側から放たれるロケット砲や爆弾気球をハマスの犯行と非難している。
両国の関係はここ数カ月の暴力で劇的に高まったが、バイデン氏のイスラエル・ヨルダン川西岸訪問中、街は静けさを取り戻した。
パレスチナのアッバス(Mahmud Abbas)議長は15日にバイデン氏と会談した。
ハマスは首脳会談後に声明を発表。バイデン氏のパレスチナ人に対する同情を却下し、米国を「占領者(イスラエル)のパートナー」と呼んだ。
またハマスはアッバス氏がイスラエルとの和平プロセスの進展を望んだことを厳しく非難した。
ハマスは占領者を追い払うと誓い、この数十年でイスラエル軍と4回戦争を繰り広げている。
イスラエルは1967年の第三次中東戦争でガザ地区、シナイ半島、ヨルダン川西岸地区、ゴラン高原、イスラム教の聖地アルアクサ・モスクを含む東エルサレムを占領。2005年にガザ地区から軍とユダヤ人入植者を撤退させた。
ガザ地区とヨルダン川西岸地区に追いやられた数百万人のパレスチナ人は今もみじめな生活を送っている。