◎クウェート、モロッコ、カタールはアサド政権の統治に強く反対している。
シリアのアサド(Bashar al-Assad)大統領が18日、アラブ連盟(Arab League)首脳会議に出席するため、サウジアラビアの港湾都市ジッダに到着した。
アサド氏がサウジを訪問するのは2011年に内戦が勃発して以来初めて。
シリア内戦の犠牲者は50~60万人と推定され、10万人以上が行方不明になったとみられる。戦前の人口のおよそ半数が海外に逃亡した。
アサド氏のサミット出席はアラブ地域の関係正常化に向けた大きな一歩となる。
アサド氏は政権を維持するためにアラブ連盟以外の国々、主にロシアおよびイランとの連携を強化してきた。
アラブ連盟は今回のサミットでシリアの連盟復帰を正式に承認する予定である。
サウジ当局は先週、アサド政権にサミットへの出席を要請していた。
国営テレビによると、アサド氏はアラブ連盟の事務総長や地元政府関係者に出迎えられ、リラックスした表情で専用車に乗り込んだという。
アサド氏がサミットに出席する他の首脳と個別に会談するかどうかは明らかになっていない。
一部のアナリストはシリアの連盟再加入について、「アラブ諸国との関係改善が確約されたわけではない」と指摘している。
クウェート、モロッコ、カタールはアサド政権の統治に強く反対している。カタールは戦乱のシリアでサウジやUAE(アラブ首長国連邦)などと共に、反政府勢力をバックアップしてきた。
サミットは5月19日に行われる予定。