イラン南東部で武装集団による襲撃、革命防衛隊員3人死亡
シスタンバルチスタン州はアフガニスタンとパキスタンに接するイラン国内でも最も開発が遅れた地域のひとつであり、武装グループ、密輸組織、麻薬取引に関わる犯罪集団と治安部隊との衝突がたびたび報告されてきた地域である。
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イラン南東部シスタンバルチスタン州で武装集団が巡回中の革命防衛隊(IRGC)兵を襲撃し、少なくとも3人が死亡した。国営イラン通信(IRNA)が10日に報じた。
IRGC側は今回の襲撃を「テロリスト」によるものとみなし、犯行グループの追跡を続けているが、現時点で犯行声明はなく、容疑者の所在も確認されていない。
襲撃があったのは州都ザヘダン近くの山岳地帯。巡回中だったIRGC部隊所属の拠点付近とされている。
シスタンバルチスタン州はアフガニスタンとパキスタンに接するイラン国内でも最も開発が遅れた地域のひとつであり、武装グループ、密輸組織、麻薬取引に関わる犯罪集団と治安部隊との衝突がたびたび報告されてきた地域である。
今年8月にも同地域で警察官らが襲撃され複数の死傷者が出る事件があり、治安の不安定さが指摘されていた。
このような状況の中、IRGCを含むイラン治安部隊による国境警備や武装集団の取り締まり活動が続いてきたが、今回のような隊員への襲撃・殺害は地域の緊張を改めて浮き彫りにしている。
IRGCおよび地域の当局は直ちに捜査を開始。声明では「テロリスト」と称される犯行集団を追跡中だと明らかにしており、さらなる情報収集と地域の安全確保を宣言している。
ただし現時点で、逮捕者や犯行を認める声明は出ておらず、襲撃の動機、背景、組織等は明らかになっていない。IRGC関係者によると、今回犠牲となった兵士たちは国境警備任務にあたっていたとのことで、パキスタン国境をめぐる密輸、武装勢力の活動、民族/宗教的な対立など、複数の可能性が視野に入れられている。
