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イスラエル軍がレバノン空爆、11人死亡、負傷者多数、対ヒズボラ戦


復活祭(イースター)という祝祭日を迎えての今回の空爆は、宗教的に重要なこの日に多くの民間人の命が失われたことで、地域住民の悲嘆と緊張が一層深まる結果となった。
2026年4月5日/レバノン、首都ベイルート、イスラエル軍の空爆を受けた建物(ロイター通信)

イスラエル軍が5日、レバノン各地を空爆し、少なくとも11人が死亡した。レバノン保健省が明らかにした。死者には4歳の子どもが含まれており、民間人への被害が一段と深刻になっている。

イスラエル国境に近いレバノン南部の集落ではイスラエル空軍による空爆で7人が死亡した。その中には幼児も含まれ、現地では衝撃が広がっている。イスラエル軍は前夜、この集落の住民に退避命令を出していたが、多くの住民がとどまっていた。

首都ベイルートの南部郊外でも別の空爆があり、4人が死亡、少なくとも39人が負傷した。負傷者の多くは倒壊した建物の下敷きになるなどして重傷を負い、救急隊が現場で救助活動を続けている。この地区には親イラン組織ヒズボラの武器庫や施設があると伝えられている。

この日、ベイルート南郊では一日を通じて低空飛行の戦闘機の音が響き渡り、大きな爆発音が8回以上確認された。レバノン正規軍は5日、南部地域への別の空爆で兵士1人が死亡したと明らかにした。

今回の空爆はレバノン国内の紛争激化を象徴するものであり、イランの支援を受けるヒズボラとイスラエルの戦闘が続く中で発生した。ヒズボラは3月初旬、イスラエルへのロケット攻撃を開始し、これに対してイスラエルが南レバノンへの空爆や地上侵攻を強化したことで、戦闘が拡大した。

保健省によると、この紛争による死者は1500人余りに達し、直近24時間だけで39人が死亡したという。また、戦闘による国内避難民は100万人を超えた。

イスラエル軍はレバノン南部に「緩衝地帯」を設ける意向を表明し、レバノン領内の約15%に退避命令を出している。緩衝地帯は国境から最大30キロに及ぶと見られるが、退避命令にもかかわらず多くの住民が地域に留まっている。特に南部の一部のキリスト教徒らは家屋や共同体を守るため帰郷を選んでいるという。

この戦闘は米国とイスラエルがイランとの戦争を背景に進める軍事行動の一環と位置づけられ、地域全体の緊張が高まっている。レバノンでは一般市民の被害が拡大し、国際社会からの人道支援の必要性が強まっているが、戦闘激化により支援活動も難航している。

復活祭(イースター)という祝祭日を迎えての今回の空爆は、宗教的に重要なこの日に多くの民間人の命が失われたことで、地域住民の悲嘆と緊張が一層深まる結果となった。戦闘の長期化と被害拡大が続く中、今後も地元住民の安全確保と包括的な停戦が求められている。

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