武装集団が治安部隊を攻撃、1人死亡 シリア南部スウェイダ
スウェイダでは先月13日、ベドウィンの武装勢力と地元のドルーズ派の治安部隊および民兵が衝突し、銃撃戦に発展。子供を含む多くの一般人が巻き込まれた。
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シリア南部スウェイダ県で身元不明の武装集団が治安部隊を攻撃し、兵士1人が死亡、複数人が負傷した。国営シリア・アラブ通信(SANA)が3日に報じた。
それによると、武装集団は治安部隊が駐留する集落に砲弾を撃ち込んだという。
SANAは治安筋の話しとして、「武装集団が停戦合意を無視してドルーズ派の集落を攻撃した」と伝えている。
武装集団の正体は不明。アラブ遊牧民ベドウィンはコメントを出していない。
スウェイダでは先月13日、ベドウィンの武装勢力と地元のドルーズ派の治安部隊および民兵が衝突し、銃撃戦に発展。子供を含む多くの一般人が巻き込まれた。
ドルーズ派はイスラム教シーア派の分派のひとつ。世界の約100万人のドルーズ派の半数以上がシリアに住んでいる。
他のドルーズ派のほとんどは1967年の第三次中東戦争でイスラエルがシリアから奪取し、1981年に併合したゴラン高原を含むイスラエルに住んでいる。
地元当局は一連の戦闘で1000人以上が死亡、数千人が負傷したと報告している。
暫定政府は衝突発生直後に軍を派遣したものの、ドルーズ派の保護を名目にイスラエル軍が軍事介入したため、いったん撤退。イスラエル政府はその後、シリア軍がスウェイダに立ち入ることを許可した。
ベドウィンは7月20日までにスウェイダから撤退。それ以来、国軍が治安維持任務に当たっている。
暫定政府は先週末、この宗派間抗争を調査する委員会を立ち上げた。
この委員会は司法省の判事、弁護士、軍関係者を含む7人の委員で構成され、衝突に至った経緯などを調査し、3カ月以内に報告書を公表する予定である。