◎アフガンではこの数カ月、ISIS系組織のひとつであるIS-K(イスラム国ホラサン)によるテロ攻撃が相次いでいる。
2022年10月1日/アフガニスタン、首都カブール、大学入試の試験会場(Ebrahim Noroozi/AP通信)

アフガニスタンの首都カブールで1日、大学入試の試験会場を狙った自爆テロに抗議する女性グループがデモ行進を行い、タリバンに治安の改善を要求した。

AP通信によると、タリバンの戦闘員はデモ隊を取り囲み、解散を命じたという。

爆弾を身に着けた容疑者は9月30日、カブール西部ダシュテバルチにある教育施設の試験会場に侵入し、自爆した。タリバンによると、この攻撃で少なくとも19人が死亡、27人が負傷し、犠牲者の大半が女子生徒だったという。

犯行声明は出ていない。イスラム国(ISIS)はこの地域に居住する少数民族ハザラ人へのテロ攻撃を繰り返しており、モスク、学校、医療機関などが標的になってきた。

アフガンではこの数カ月、ISIS系組織のひとつであるIS-K(イスラム国ホラサン)によるテロ攻撃が相次いでいる。

AP通信によると、ダシュテバルチに集まった女性約20人はタリバンに追い払われるまでの約45分間、抗議活動を行った。参加者は「虐殺を阻止せよ」などと訴えた。

APの取材に応じた女性は、「タリバンは治安を維持すると主張しているが、テロリストの侵入を許した」と語った。

教育施設の職員は教室を掃除し、犠牲者遺族の立ち入りを許可した。そこには血痕がついた受験票や教科書が残されていた。

教室でテロを目撃した男性はAPに、「犠牲者はもっと多いと思う」と説明している。

一部の地元メディアもタリバンが発表した犠牲者数に異議を唱え、100人近くが死傷したと報じている。

AP通信は目撃者の話を引用し、「テロ発生時、約600人が教室内にいた」と報じた。

IS-Kは昨年8月の政変以来、ダシュテバルチを含むハザラ人コミュニティへの残忍な攻撃を続けている。

2020年の産科病院襲撃事件では新生児を含む24人が殺害された。

2022年10月1日/アフガニスタン、首都カブール、大学入試の試験会場に残された受験生の持ち物(Ebrahim Noroozi/AP通信)
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