◎タリバンは昨年8月の政権奪取以来、女性や少数民族の権利を抑圧する厳しい法令を発効し、取り締まりを強化している。
2017年8月3日/アフガニスタン、首都カブール、ファッションショーの準備(Rahmat Gul/AP通信)

アフガニスタンの現地メディアによると、タリバンは国内で活動するモデルとその同僚3人をイスラム教の聖典コーランを侮辱した罪で逮捕したという。

タリバンはファッションショーやモデルのイベントで知られるハクィクィ(Ajmal Haqiqi)さんに手錠をかけ連行する動画をツイッターに投降している。

ハクィクィさんがユーチューブに投稿した動画はSNSで共有され、注目を集めていた。

ハクィクィさんは言語障がいを持つ同僚男性がアラビア語でコーランを朗読する動画を投稿した。

タリバンは囚人服を着せられたハクィクィさんと同僚が謝罪する動画をツイートし、こう書いている。「預言者ムハンマドの言葉を侮辱することは許されない」

言語障がいを持つ男性はコーランを呼んだだけで逮捕されたとみられる。

人権NGOアムネスティ・インターナショナルは8日、タリバンに4人を「速やかに、直ちに、無条件で」解放するよう命じた。

アムネスティはタリバンの恣意的な逮捕を複数記録している。

アムネスティ南アジアの担当であるハミディ(Samira Hamidi)氏は、「タリバンは4人を恣意的に逮捕し、謝罪を強要した」と非難した。

あるツイッターユーザーは、「タリバンは障がい者を愚弄している」と投稿している。「言語障害のある人はコーランを読むなといいたいのですか?タリバンは障がい者を人間と思っていないようです」

ハミディ氏は逮捕を「表現の自由に対する攻撃」と呼び、4人の即時釈放を求めた。「タリバンは自分の考えを表明したい人を攻撃しています...」

AP通信によると、タリバンは質問に応じず、4人がどのような罪に問われ、どのような処罰を受けるかは分からないという。

タリバンは昨年8月の政権奪取以来、女性や少数民族の権利を抑圧する厳しい法令を発効し、取り締まりを強化している。

特に女性の権利を蹂躙する法令は1990年代の旧タリバン政権を彷彿とさせ、国際的な懸念を呼んでいる。

タリバンはイスラム法を軽視したり、コーランを侮辱したりした者は罰せられると警告している。

アムネスティはアフガニスタンの現状をまとめた報告書の中で、「タリバンは人権や近代的価値観への支持を表明した人、特に人権擁護者、女性活動家、ジャーナリスト、学識経験者などに対して、脅迫、嫌がらせ、暴力を行使してきた」と述べている。

アムネスティはタリバンに対し、国際人権法を遵守し、差別なくすべての人の権利を尊重するよう強く求めている。

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