アフガニスタンとパキスタン、停戦維持を約束、協定に署名
アフガンと国境を接するパキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州では近年テロが多発。その多くにTTPと反政府勢力バルチスタン解放軍(BLA)が関与している。
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アフガニスタンとパキスタンは19日、数十人の死者と数百人の負傷者を出した戦闘の末、停戦を尊重することを約束した。
カタールとトルコが仲介したこの停戦は即時発効し、敵対行為の一時停止を目的としている。
パキスタン政府とアフガンのタリバン暫定政権は15日、国境付近で数十人の死者を出した衝突が数日続いた後、停戦を発表。その後、この期間を延長し、18日にカタールの首都ドーハで和平協議を行った。
両国の国境付近では今月初めから暴力が激化し、それぞれが相手国からの攻撃への対応だと主張している。
タリバンのムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官は19日、協議の結果について前向きな見解を示した。「どちらの国も相手に対していかなる敵対的な行動も取らず、パキスタンに対する攻撃を行うグループを支援しないことが決定した。双方は互いの治安部隊、民間人、重要インフラを標的にすることを控えるだろう...」
パキスタンの国防相はX(旧ツイッター)に声明を投稿。停戦合意を尊重すると表明した。
パキスタン国防省も別の声明で、「両国の代表団は停戦を尊重すると約束し、協定に署名した」と述べた。
パキスタン軍は9日、アフガン領内に拠点を置くパキスタン最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)の拠点とされる施設を空爆。タリバンはこれを主権の侵害と糾弾した。
両国はその後の衝突で互いに数十人を殺害したと主張。現地の状況はほとんど明らかになっていない。
アフガンと国境を接するパキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州では近年テロが多発。その多くにTTPと反政府勢力バルチスタン解放軍(BLA)が関与している。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切った。
パキスタン当局は現在、この2州と周辺地域で大規模な対テロ作戦を実施中である。
パキスタン政府はタリバンがTTPを支援していると非難しているが、タリバンはこれを否定している。
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