アフガニスタンで栄養失調の子供急増、国連WFPが警告

国連はアフガニスタンの人口の4分の1に当たる1000万人近くが深刻な食糧不安に直面していると警告。子供の3人に1人が発育不全と推定している。
アフガニスタン、世界食糧計画(WFP)が運営する避難所(World Food Program/AP通信)

国連世界食糧計画(WFP)は4日、アフガニスタンで栄養失調になる子供が急増していると明らかにした。

それによると、食料支援を必要とする人の数は21年8月の政変以来、増え続けているという。

WFPは声明で、「最も脆弱な家庭を支援するために5億3900万ドルが必要である」と述べた。

国連はアフガニスタンの人口の4分の1に当たる1000万人近くが深刻な食糧不安に直面していると警告。子供の3人に1人が発育不全と推定している。

WFPは「子供たちの栄養失調の増加はドナーの支援減少がもたらしたものであり、過去2年間、アフガンに対する支援は減り続けている」と明らかにした。

トランプ米政権は4月、アフガンへの支援を停止した。

米国はWFPの最大の資金提供国であり、昨年の寄付98億ドルのうち45億ドルを拠出した。過去の政権はこのような支援が紛争、貧困、過激主義を緩和し、移民を抑制すると考えてきた。

一方、近隣諸国では不法滞在者とみなされたアフガン移民・難民の強制送還が急増。食糧不安に拍車をかけている。

タリバン暫定政権は先月末、隣国イランとパキスタンがアフガン難民を違法に強制送還していると非難した。

過去3ヶ月間でイランから強制送還されたアフガン人は約180万人。パキスタンからは18万4500人が送還された。トルコからは今年初めから5000人以上が強制送還されている。

WFPは過去2ヶ月間でイランから送還された6万人を支援したと報告している。

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