◎メディア全般を対象とする新しいタリバン規則は、番組制作会社と女性に複数の曖昧なルールを課している。
2021年11月15日/アフガニスタン、首都カブールの難民キャンプ(Petros Giannakouris/AP通信)

アフガニスタンの現地メディアによると、タリバンは女性のテレビドラマ出演などを禁じる新しい規則を導入したという。

タリバンは今年8月、旧アフガン政府を解体し、女性から働く権利と教育を受ける権威を奪った。

メディア全般を対象とする新しいタリバン規則は、番組制作会社と女性に複数の曖昧なルールを課している。

現地メディアによると、

・イスラム法の原則に反する映画およびテレビ番組の制作は禁止。

・性行為を連想させる映像(肌の露出、キスなど)は放送禁止。

・イスラム教を侮辱する映像は放送禁止。

・イスラム教徒に不快感を与える映像は放送禁止。

・イスラム教徒に不快感を与えると思われる映像も放送禁止。

・外国の文化を宣伝する番組は放送禁止。

・女性の映画およびドラマ出演禁止。

・外国映画およびドラマは放送禁止。

・女性が主役の映画およびドラマは放送禁止。

アフガニスタンのテレビチャンネルは女性が主役の海外ドラマを複数放送している。なお、女性が登場する国内の映画およびドラマが法に違反するかどうかは不明。

また、規則は女性ジャーナリストやテレビ番組の女性司会者にスカーフを着用するよう命じているが、どのタイプのスカーフ(ヒジャーブなど)がOKかは明記されていない。

アフガニスタンのジャーナリストを代表する組織の関係者は英BBCニュースに、「新しい規則は想定外だった」と語った。関係者によると、規則に違反した放送局は閉鎖される可能性があるという。

深刻な現金不足と食糧危機に直面しているタリバンは、国連や人権団体に支援を求めているにもかかわらず女性の権利を奪い、自分の首を絞めている。

世界銀行と国際通貨基金(IMF)はアフガニスタンへの融資を停止し、米国はアフガン中央銀行が米国内に保有していた資産を凍結した。

タリバンは地方自治体で働いていた女性職員に特別な事情がない限り、自宅にとどまるよう命じている。タリバンによると、女性に対する一連の弾圧は地域の安全を確立するまでの一時的な措置だという。

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