12月2日、アフガニスタン政府とタリバンは、3カ月にわたる交渉の行き詰まりの末、和平への突破口を開いたと発表した。
双方が取り交わした3ページの合意文書は、イスラム法学の学校を含む交渉の進展を阻んできた問題に焦点を合わせている。ただし、これらの問題に合意しなければ、本格的な和平交渉は始まらないという。
マイク・ポンペオ米国務長官は先月末に双方の関係者と会談し、包括的な停戦と急速な進歩を遂げるよう促していた。
アメリカの最高交渉責任者、バルメイ・ハリルザド氏は声明で、「この合意は、困難な課題をクリアして和平に合意できることを示している。双方の忍耐力を祝福する」と語った。
一方、合意文書内にタリバンに停戦を求める要求は含まれていなかった。ハリルザド氏は、「それは和平交渉の問題のひとつになるだろう」と述べた。
双方の交渉は当初予定されていた開始日から6か月後、9.11から19年後の9月中旬にようやく始まった。
しかし、交渉開始以来、タリバンの戦闘員がアフガニスタンの治安部隊に攻撃を仕掛け、多くの死傷者が出ている。
地方政府当局者によると、11月29日の自動車爆弾テロで少なくとも30人のアフガン兵が死亡し、24人が負傷したという。なお、タリバンはこれらの攻撃への関与を否定している。
先週、アフガニスタン当局者はABCニュースの取材に対し、「タリバンは平和を求めていない。彼らは戦争しか知らない」と語った。
タリバンはアフガニスタンのほぼ半分を支配しているが、主要な州都は政府の管理下にある。
政府の関係者やジャーナリストなどが次々と暗殺される中、多くのアフガニスタ人、特に女性はタリバンの支配権の拡大を恐れている。
今回の合意文書はまだ公開されておらず、詳細は不明である。ただし、カタールの首都ドーハのタリバン政治事務所によると、双方は既に前進し、議題の起草を開始する会議を開催したという。
タリバン政治事務所はツイートで、「両交渉チームの現在の交渉は、アフガニスタンの持続可能な平和に到達する意欲があることを示している。双方は平和への真摯な努力を継続すると約束した」と語った。
米統合参謀本部議長のマーク・ミリー将軍も交渉進展のニュースを歓迎し、「和平を実現する唯一の方法」と述べた。
アメリカは今年2月にタリバンと独自の協定を結び、2021年5月までにすべての駐留米兵を段階的に撤退させることに合意した。
クリストファー・ミラー国防長官代理は撤退計画について、「戦争を終結させ、責任ある結論に導き、勇敢な米兵を帰還させるというトランプ大統領の方針を反映している」と述べている。
計画発表直後、バグダッドのグリーンゾーンに数発のロケット弾が撃ち込まれ、米大使館近くに着弾した。
・アフガニスタン:米兵4,500人を2,500人に削減(11月発表、段階的撤退)
・イラク:米兵3,000人を2,500人に削減(11月発表、段階的撤退)
1/4 I welcome the news from #Doha that the two Afghan sides have reached a significant milestone: A three-page agreement codifing rules and procedures for their negotiations on a political roadmap and a comprehensive ceasefire.
— U.S. Special Representative Zalmay Khalilzad (@US4AfghanPeace) December 2, 2020