◎アフガニスタンの南西部カンダハール州にあるシーア派モスクで自爆テロが発生し、少なくとも47人が死亡、70人が負傷した。
10月15日、アフガニスタンの南部カンダハール州にあるシーア派モスクで自爆テロが発生し、少なくとも47人が死亡、70人が負傷した。
タリバンの当局者によると、犯行声明は確認されていないという。一部の主要メディアはイスラム国(ISIS)の関連組織であるISIS-K(イラクのイスラム国家とレバント)が攻撃に関与したと予想されると報じた。
アフガニスタン第二の都市であるカンダハール州はタリバンのかつての拠点であり、西側諸国とのつながりを模索するタリバンを敵とみなすISIS-Kやその他のジハード組織に狙われやすいと考えられている。
ISIS-Kは先週、北部クンドゥズ州のシーア派モスクで自爆テロを決行し、46人を殺害した。重軽傷者は100人以上と伝えられている。
タリバンのカンダハール文化情報局長ハフィズ・サイード氏は声明で、「自爆テロ犯はカンダハール州のファティミヤモスク内で自爆し、少なくとも47人を殺害した」と述べた。
地元メディアの取材に応じた目撃者によると、自爆テロ犯は3人組だったという。1人はモスクのドア前で自爆し、残り2人はモスク内で自爆したと伝えられている。
モスク内でテロを目撃した男性はAFP通信の取材に対し、「祈りが終わった後に爆弾が爆発した」と述べた。「爆発は3回発生しました。私は攻撃者から離れた場所にいたため助かりましたが、爆発の衝撃で吹き飛ばされました...」
AFP通信によると、爆発発生時、モスク内は非常に混雑していたという。
事件後、タリバンの戦闘員はモスクと周辺地域を封鎖した。ロイター通信によると、タリバンはカンダハール州の住民に負傷者を助けるために献血するよう呼びかけたという。
スンニ派イスラム教組織のISIS-Kは、アフガニスタンで最も過激な思想を持つジハード勢力のひとつである。
ISIS-Kは旧アフガニスタン政府、タリバン、シーア派教徒、米国、人道機関、NATO、中国やロシアなどの共産勢力など、イスラム法を遵守しない全てを敵と見なしている。
スンニ派の過激派はシーア派を異端と見なし、過去に何度も自爆テロや攻撃を仕掛けた。
国際機関などの調査によると、アフガニスタンの人口の約10%がシーア派教徒だという。シーア派の多くは隣国パキスタンで差別と迫害に直面しているハザラ人コミュニティの一部である。
人権NGOアムネスティ・インターナショナルは今月初めの報告で、タリバンは最近ハザラ人13人を殺害したと述べたが、タリバンはこの報告を強く否定している。