10月24日 ロイター通信/アフガニスタン,首都カブールの病院

自爆攻撃は首都カブールの教育センターの外で発生

アフガニスタン内務省によると、首都カブールの教育センターの外で発生した自爆テロにより、少なくとも18人が死亡、数十人が負傷したという。

この教育センターでは高等教育の学生向けコースを提供しており、爆発は午後遅くに起こった。

教育センターは主にシーア派イスラム教徒が生活するダシュテバルキ(Dasht-e-Barchi)に位置し、数百人の学生が学んでいるという。

イスラム国はソーシャルメディアチャンネルにメッセージを投稿。攻撃に関与したと述べたが、証拠は提供しなかった。

ターリバーンは攻撃への関与を否定している。

AP通信によると、内務省報道官、タリク・アリテン氏は声明の中で、「自爆テロ犯が教育センターに入ろうとした」と述べたという。

タリク・アリテン報道官:
「自爆テロ犯は警備員に特定され、路地で爆発物を爆発させた」

地元住民のアリ・レザ氏はAP通信の取材に対し、殺害されたのはセンターに入ろうとした学生だと語った。

アリ・レザ氏:
「私は爆発の中心から100mほどのところに立っていた。その後、大爆発で吹き飛ばされた」

10月24日 ロイター通信/アフガニスタン,首都カブールの病院。関係者によると、右側の男性は自爆テロで兄を失ったという

アフガニスタンではここ数週間、暴力が増加しており、攻撃のほとんどはターリバーンによって行われている。

暴力はカタールの首都ドーハで開かれているアフガン政府とターリバーンの和平交渉を危うくする恐れがある。

アフガニスタンのシーア派コミュニティは、イスラム国などのスンニ派イスラム過激派組織の標的になっている。シーア派の慣習は古くから異端と見なされてきた。

24日のテロ攻撃は、国内の教育センターを標的とした最初の攻撃ではない。

2018年8月、教育施設に侵入した自爆テロ犯による爆発で48人が殺害された。犠牲者の大半は10代の若者だった。その後、イスラム国が犯行声明を発表している。

今年5月には身元不明の武装犯が首都カブールの病院を襲撃。参加病棟にいた24人の女性、子供、新生児を射殺した。

BBCニュース/アフガニスタン、首都カブース

アフガニスタンについて知っておくべきこと

・1996年、パキスタンによる軍事支援とサウジアラビアによる財政支援を受けた「ターリバーン」が首都カブールを占領、「アフガニスタンのイスラム首長国」を設立。

・2001年9月9日、アフガニスタンの政治家兼軍事司令官のアフマド・シャー・マスードが自爆攻撃で死亡。その2日後、アフガニスタンを拠点とする「アルカイダ」のテロリストが飛行機をハイジャックし、ニューヨークのワールドトレードセンターおよびワシントンD.C.のペンタゴンにテロ攻撃を仕掛けた。

・2001年10月7日、「アフガニスタン戦争」勃発。血で血を洗う戦いは現在も続いている。

・2002年、アフガニスタンの再建が始まる。

・2011年、米国海軍シールズが極秘任務「ネプチューン・スピア」を決行。

・2018年8月、教育施設に侵入した自爆テロ犯による爆発で48人が死亡。

・2020年5月、身元不明の武装犯が首都カブールの病院を襲撃。参加病棟にいた24人の女性、子供、新生児を射殺。

・2020年9月、カタールの首都ドーハでアフガニスタン政府とターリバーンの和平交渉が始まる

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