◎このNPO職員18人は今月、中部ゴール州にある事務所から2回に分けて連行された。
アフガニスタンで活動する非営利組織IAMは16日、タリバンに拘束された外国人を含む職員18人の即時解放に向け、国連などと協力していると明らかにした。
国連アフガン支援団(UNAMA)によると、このNPO職員18人は今月、中部ゴール州にある事務所から2回に分けて連行されたという。
18人は首都カブールの刑務所に移送されたと伝えられている。
AP通信によると、このうちの1人は米国籍とみられ、キリスト教を広めようとした罪で拘束されたという。
IAMは声明で、「この疑惑が事実か否かは分からず、タリバンの報道官に問い合わせているが、何の音沙汰もない」と述べている。
またIAMは「国連やその他のNGOなどと協力して、18人の即時解放を求めている」とした。
UNAMAは「IAMを含むNGO職員はアフガンの習慣と文化を尊重し、市民への支援が特定の政治的・宗教的見解を助長するために利用されることはないという原則を堅持している」と強調した。
またUNAMAは「全てのNGO職員はアフガンの法律を遵守することに同意している」と述べた。
タリバンはこの拘束に関する声明を出していない。
IAMによると、タリバンは今月3日に中部ゴール州の事務所からアフガン国籍の2人と外国人1人を連行。同13日に同じ事務所からアフガン国籍の15人を連行したという。
2年前に政権を奪取したタリバンはNGOへの監視を強化。女性の就労を制限し、主要NGOは活動停止を余儀なくされた。
国連人権理事会は今週、タリバンが市民の基本的人権を組織的に破壊し、計り知れないほど残酷な弾圧を繰り広げていると非難。アフガンで活動するNGOが取り締まりや嫌がらせを受けていると報告していた。
米国の監視団も今年初め、タリバンが国内で活動するNGOや活動家に嫌がらせをしていると報告した。