◎アフガンは世界最大のアヘン生産国であったが、タリバンは2021年8月の政変後、ケシ根絶キャンペーンを開始し、22年4月に禁止令を出した。
アフガニスタンのケシ畑(AP通信)

国連薬物犯罪事務所(UNODC)は6日、アフガニスタンの今年のケシ栽培量が増加したと報告した。

タリバン暫定政権はアヘンの原料であるケシの栽培を禁じている。

UNODCが6日に公表したレポートによると、今年の栽培量は昨年比で19%増加したという。

アフガンは世界最大のアヘン生産国であったが、タリバンは2021年8月の政変後、ケシ根絶キャンペーンを開始し、22年4月に禁止令を出した。

この禁止令はアヘンの収入に頼っていた何十万もの農家や日雇い労働者に大打撃を与えた。

UNODCによると、この禁止令後、同国のアヘン生産量は95%も激減したという。

今年の栽培面積はわずか1万2800ヘクタール(東京ドーム2700個分)に過ぎず、禁止令以前の23万2000ヘクタールを大きく下回っている。

国連アフガン支援ミッションは声明で、「これはアヘン栽培が減少したことを示す重要な証拠であり、アフガンの近隣諸国、地域、世界から歓迎されるだろう」と述べた。

UNODCはレポートの中で、「アフガンの耕作地はかつての中心地であった南西部州から北東部の州に移り、2024年には耕作の59%が北東部の州で行われた」と指摘している。

それによると、ケシ栽培は主に北東部バダフシャン州で行われているという。

1990年代の旧タリバン政権はケシ栽培を禁じ、厳しい取り締まりで2年以内に国内のケシをほぼ根絶した。

しかし、2001年のアフガン侵攻後に発足した新政権はケシの取り締まりをやめ、多くの農家がケシ栽培を再開した。

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