◎ナビザダ氏は先月14日、首都カブールの自宅1階で射殺された。
アフガニスタンの警察当局は17日、元国会議員のナビザダ(Mursal Nabizada)氏を殺害したとされる男を逮捕したと発表した。
カブール警察の報道官によると、容疑者はナビサダ氏とそのボディガードを殺害したと認めたという。
容疑者の身元は明らかにされておらず、タリバンが捜査を進めている。
ナビザダ氏は先月14日、首都カブールの自宅1階で射殺された。警備員1人も死亡、ナビザダ氏の弟と別の警備員1人も負傷したと伝えられている。
カブール警察は当時、「警備員の1人が現金と宝石を奪って逃亡した」と報告していた。
ナビザダ氏は2021年8月の政変以降もカブールにとどまった数少ない女性議員のひとり。政変以降に議員または元議員が殺害されたのは初めてだった。
ナビザダ氏は東部ナンガルハル州出身。2018年の選挙で初当選を果たし、タリバンが政権を奪取するまで在職。政変以降は民間のNGOで働いていた。
タリバンは1990年代の旧政権を彷彿とさせる女性差別政策を推進し、シャリア(イスラム法)に基づく完全なイスラム国家の建設を目指している。
西側諸国はタリバンの女性差別を糾弾している。欧米の主要国は女性の権利が保障されない限り、タリバン政権を公式に認めることはなく、支援も再開しないと示唆している。