▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は21日午後の時点で4万8319人、負傷者は11万1749人となっている。
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イスラエルとパレスチナ・ガザ地区のイスラム組織ハマスが22日、7回目の捕虜交換を行う。
イスラエルは刑務所に収監されているパレスチナ人602人を釈放予定。ハマスはそれと引き換えにイスラエル人捕虜6人を解放する。
イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は21日、ハマスが20日に返還した捕虜4人の遺体のひとつが身元不明の女性であることが確認されたことを受け、停戦協定違反であると非難した。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、ハマスはその後、女性の遺体をイスラエル側に返還。イスラエルが20日に返還された少年2人の母親であることを確認したという。
ハマスは停戦第1段階で解放する33人のうち25人は生存していると発表している。
22日の捕虜交換が無事終了すれば、ガザに残る人質は4人(全員死亡と推定)のみとなる。
ガザ停戦は1月19日に発効。それ以来、地区内でイスラエル軍の大規模攻撃は確認されていないが、散発的な発砲が何件が報告されている。
多くの市民が瓦礫の山と化した自宅に戻り、屋外やテントでの避難生活を余儀なくされている。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は21日午後の時点で4万8319人、負傷者は11万1749人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。パレスチナ当局は紛争の推定死者数を6万1709人と報告、行方不明の約1万3500人が死亡したと推定している。
イスラエル軍は21日、パレスチナ・ヨルダン川西岸地区の2つの難民キャンプを襲撃し、子供2人(ともに13歳)を殺害した。
パレスチナ通信(WAFA)は21日、専門家の話しとして、「ヨルダン川西岸のトゥルカレムとヌルシャムス難民キャンプにおけるイスラエル軍の対テロ作戦は戦争犯罪の様相を呈しており、超法規的殺人、強制移住、家屋の取り壊しが何件も報告されている」と報じた。
イスラエル軍は1月21日からヨルダン川西岸で大規模な対テロ作戦を継続中。複数の難民キャンプが標的となり、多数の死傷者が出ている。
WAFAは国際社会と人権団体に対し、対テロ作戦の影響を受けているパレスチナ人を保護するために介入するよう促した。
<停戦協定の概要>
▽第1段階の停戦は1月19日(日)に発効。6週間続く予定。
▽ハマス側はパレスチナ人捕虜と引き換えに、33人のイスラエル人捕虜を段階的に解放する。
▽イスラエル軍は停戦の第1段階として、ガザ境界の700メートル地点まで撤退する。
▽イスラエルは終身刑250人を含む約2000人のパレスチナ人受刑者を段階的に釈放する。
▽イスラエルはガザ地区内で負傷した人々が治療を受けるために移動することを許可する。
▽イスラエルは停戦開始から7日後にガザ南部とエジプトを結ぶラファ国境検問所を開放する。
▽イスラエル軍はガザとエジプトの境界フィラデルフィ回廊からの撤退を開始し、第2段階で完全に撤退する。
▽停戦の第1段階中、毎日600台の援助トラックをガザ地区に送り、食料や医薬品などを難民キャンプなどに届ける。
▽恒久的な和平に向けた同盟国による間接協議は第1、2段階中継続される。
▽ハマスは残りのイスラエル人捕虜を第2段階以降に解放する。