▽イスラエル軍の15カ月にわたる作戦により、ガザ地区は廃墟と化した。
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世界銀行は18日、パレスチナ・ガザ地区の復興にかかる費用を532億ドル(約8兆円)とする評価報告書を公表した。
世銀は国連およびEUと連携してガザ地区の被害状況を調査。今後10年間の復旧・復興にかかる費用を532億ドルと見積もった。最初の3年間には200億ドルが必要だという。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は18日午前の時点で4万8291人、負傷者は11万1722人となっている。
多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。パレスチナ当局は紛争の推定死者数を6万1709人と報告、行方不明の約1万3500人が死亡したと推定している。
イスラエル軍の15カ月にわたる作戦により、ガザ地区は廃墟と化した。
世銀は不発弾や数百万トンの瓦礫の撤去など、再建には10年単位の時間がかかると推定している。
世銀は報告書の中で、脆弱な停戦協定、戦後ガザの運命、どのような安全保障体制が敷かれるかが明確でないことなどから、大規模な復旧・復興作業を開始するための条件は整っていないと警告している。
世銀は「復興のスピード、規模、範囲はこれらの条件によって形作られるだろう」としている。
国連によると、29万2000戸以上の家屋が全壊または損壊し、95%の病院が機能していない。GDPはこの1年で83%縮小したと推定されている。