◎米政府はイラクに展開する対ISIS部隊を来年撤退させる予定だ。内戦下のシリアの部隊は2026年まで駐留する。
イラク内務省は3日、イスラム国(ISIS)の待ち伏せ攻撃により、同軍の兵士4人が死亡、3人が負傷したと明らかにした。
米政府はイラクに展開する対ISIS部隊を来年撤退させる予定だ。内戦下のシリアの部隊は2026年まで駐留する。
内務省の報道官は声明で、「第42旅団の情報部隊が北部キルクーク近郊の山岳地帯で偵察任務を行っていた際、ISISの待ち伏せ攻撃を受けた」と明らかにした。
この攻撃により、兵士4人が死亡、3人が負傷。別の部隊がISIS戦闘員を追跡している。
ISISは2014年にイラクとシリアの大部分を支配、カリフ制国家の樹立を宣言したが、2017年にイラクで敗北。2019年3月にシリア東部の最後の拠点を失った。
しかし、その残党はこの数年、イラクとシリアで活動を活発化させ、多数のテロ攻撃を決行。数百人が死傷している。
米中央軍(CENTCOM)によると、ISISは今年1~6月の間にイラク国内で153件のテロ攻撃を主張したという。
CENTCOMは先月末、シリアのISISと国際テロ組織アルカイダに属する武装勢力の戦闘員37人を2回の空爆で殺害したと明らかにしていた。
イラクのスダニ(Mohammed al-Sudani)首相はテロ攻撃の急増にもかかわらず、米軍の力を借りなくても国の治安を維持できると主張している。
シリア北東部では米国主導の連合軍と米政府の支援を受けるクルド人自治区の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」などがISISの残党を追い詰めている。