◎イスラエルは宿敵イランと同盟関係にあるアサド政権の支配下に置かれている地域を数百回空爆してきたが、空爆を行ったと認めたことはほとんどない。
イスラエル軍がシリア中部パルミラの住宅地を空爆し、少なくとも36人が死亡、50人が負傷した。国営シリア・アラブ通信(SANA)が20日に報じた。
それによると、ミサイルはシリア東部方面から飛来し、複数の建物に重大な損害を与えたという。
シリア国防省は20日、イラク国境近くの米軍が駐留する地域周辺からミサイルが飛来したと声明を出した。
イスラエル軍はコメントを出していない。
イスラエルは宿敵イランと同盟関係にあるアサド政権の支配下に置かれている地域を数百回空爆してきたが、空爆を行ったと認めたことはほとんどない。
空爆の標的はアサド軍かイランの支援を受ける勢力であることが多い。イランはレバノンの過激派ヒズボラに武器を送る際、シリアを中継地として利用している。
イスラエルは昨年10月にガザ紛争が始まって以降、シリアへの攻撃頻度を増やしている。
イスラエル軍は先週、シリア・ダマスカスへの空爆を認め、ガザ地区のイスラム組織ハマスの同盟組織であるイスラム聖戦(Islamic Jihad)の建物や司令部を攻撃したと明らかにした。
またイスラエル軍はシリアとレバノンの国境にある輸送ルートも攻撃した。
SANAは先週、レバノンと国境を接するホムスでイスラエルによる攻撃が数回あったと報じた。