ガザ食料センターでイスラエル軍が発砲、27人死亡

米国主導の食料援助が徐々に拡大する中、配給拠点では3日連続で流血が報告されている。
2025年6月3日/パレスチナ自治区、ガザ地区南部ラファの食料配給所近く(ロイター通信)

パレスチナ自治区・ガザ地区の保健当局は3日、南部ラファにある食料配給拠点付近でイスラエル軍の発砲により少なくとも27人が死亡、数十人が負傷したと明らかにした。

米国主導の食料援助が徐々に拡大する中、配給拠点では3日連続で流血が報告されている。

イスラエル軍は声明で、「ラファの配給センター付近で、指定されたルートを無視して軍の陣地に近づいてきたパレスチナ人を脅威とみなし、発砲した」と述べた。

また軍は「事件の経緯を調査中であり、イスラム組織ハマスは死傷者の数を誇張している」と主張した。

イスラエル軍はこの数時間雨、ガザ北部で自軍の兵士3人が死亡したと明らかにしていた。

イスラエル軍はハマスに対する攻撃を継続中。保健当局は3日、ガザ地区の広い範囲で空爆と砲撃が確認され、過去24時間で少なくとも18人近くが死亡、数百人が負傷したと明らかにした。

赤十字国際委員会(ICRC)は3日、ラファの野戦病院に遺体を含む184人の負傷者が運び込まれたと明らかにした。そのうち19人は間もなく死亡、8人は即死状態であったという。

ソーシャルメディアで共有された動画には複数の負傷者がロバに引かれたカートで搬送される様子が映っていた。

ハマスは現在、トランプ米政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使が提案した停戦案の修正を求めている。

ウィトコフ氏が双方に示した案には「60日間の停戦」と、ガザ地区への「人道支援物資の搬入拡大」が含まれている。

イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はウィトコフ氏の停戦案を受け入れた。ハマスはイスラエル軍の完全撤退と恒久的な停戦を求めている。

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