Getty Images/1988年、マイケル・ジャクソンと10歳のジェームズ・セーフチャック氏

ジェイムズ・セーフチャック氏の主張は認められず

カリフォルニア州裁判所は、ジェイムズ・セーフチャック氏によるマイケル・ジャクソン性的虐待の訴えを棄却した。

セーフチャック氏は、ジャクソンの会社が子供たちの性的虐待を許可していたと主張している。

2014年、セーフチャック氏はジャクソンのレーベル、MJJProductionsとMJJVenturesを訴え、「これらの会社は性的虐待を助長するために作られ、多くの子供が被害を受けた」と主張した。

MJJProductionsとMJJVenturesは、ジャクソンが設立した会社である。

20日、カリフォルニア州の裁判官は、「会社に注意義務・管理義務はない」と結論を下し、訴えを退けた。

セーフチャック氏は昨年公開されたドキュメンタリー映画、「ネバーランドにさよならを(原題:Leaving Neverland)」に出演。伝説のポップスターから性的虐待を受けたと告発した男性のひとりである。

ネバーランドにさよならを(Leaving Neverland) | Official Trailer | HBO

セーフチャック氏は訴訟の中で、「1980年代後半から1990年代初頭にかけて、ジャクソンの自宅やツアー中に何百回も性的虐待を受けた」と述べた。

ジェイムズ・セーフチャック氏の証言:
MJJProductionsとMJJVenturesの設立目的は、ジャクソンのキャリアを構築すること。そして、性的虐待の標的を見つけ、引き付け、誘惑することだった

会社は児童の性的虐待を許可し、ジャクソンの欲求を満たした

セーフチャック氏はペプシのコマーシャルでジャクソンと共演し、一緒にステージに立つこともあった。

同氏の弁護士、ヴィンス・ファイナルディ氏はBBCニュースの取材に対し、次のように述べた。

ヴィンス・ファイナルディ弁護士:
「彼はマイケルと一緒にステージでダンサー兼エンターテイナーとして働く従業員のひとりだった」

「セーフチャックは当時未成年だった。ジャクソンと会社は彼を保護する義務があった」

ペプシのコマーシャル

カリフォルニア州裁判官のマーク・ヤング氏は、会社が精神的苦痛を引き起こした証拠はなく、ジャクソン氏をコントロールすることはできなかったと述べた。

マーク・ヤング裁判官:
ジャクソン氏は会社と従業員、全てを管理した。つまり、会社は管理される立場にあり、彼を制御することは当然できなかった」

「会社を直接の加害者と認めることはできない」

セーフチャック氏は上訴するものと思われる。

当時、ジャクソンは性的虐待を否定した。伝えられるところによると、未成年だったセーフチャック氏は1993年に性的虐待に対する申し立てを行い、会社はジャクソンを擁護する証人陳述書を提出したという。

ファイナルディ弁護士は「ネバーランドにさよならを」に出演したもうひとりの被害者、ウェイド・ロブソン氏の訴訟も担当しており、公判は来年夏に始まる予定である。

「ネバーランドにさよならを」を監督したダン・リード氏は、ふたりの法廷闘争で続編を制作すると伝えられている。

なお、リード監督は21日に声明を発表、「ジャクソンの会社が映画製作者に対し法的措置をとった」と報告した。

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