◎裁判は今週、結審する予定。
俳優ジョニー・デップ(Johnny Depp)の弁護団は25日、元妻アンバー・ハード(Amber Heard)に対する5000万ドル(約63億円)の名誉毀損裁判の中で、「ハードさんの性的・身体的暴力に関する告発は非常識」と一蹴した。
久しぶりに証言台に立ったジョニーはアンバーの告発を「ばかばかしい、屈辱的、ばかばかしい、苦痛、野蛮、信じられないほど残忍、残酷、そしてすべて偽りだ」と却下し、陪審員に真実を追求するよう訴えた。
ジョニーとアンバーは裁判開始直後に証言している。
ジョニーはワシントン・ポスト紙が2018年に掲載した記事の中で、アンバーが「家庭内暴力を(受けた女性を)代表する公人になった」と主張したことに憤慨し、5000万ドル(約63億円)の訴訟を起こした。
アンバーは記事の中でジョニーの名前には触れていないが、ジョニーは記事のせいで名誉、名声、ファン、大ヒット映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」フランチャイズ、映画「ファンタスティック・ビースト」シリーズを失ったと主張している。
ジョニーはアンバーとその妹であるホイットニー・ヘンリケス(Whitney Henriquez)さんが提起した複数の申し立てを強く否定した。
ヘンリケスさんは先週証言した。
「私は人生の中で女性に暴力を振るったことなど一度もありません。私がこれらの犯罪を犯したという突拍子もない、とんでもない話を信じないでください。私はこの6年間、これらの告発を抱えて生きてきました。真実を明らかにできる日を待っていたのです」
ジョニーは、「私はここにたどり着き、真実を話し、6年間不本意ながら背負ってきたものを口にしたのです」と陪審員に訴えた。
ジョニーは元妻への暴力を否定しているが、アンバーは「酔っ払いのジャンキー」に殴られ、蹴っ飛ばされ、瓶で貫かれ、投げ飛ばされたと主張している。
ジョニーはアンバーがDC映画「アクアマン」に出演するうえで、ジョニーとの関係が役に立ったことはないと主張したことにも強く反論している。
アンバーは先週、ジョニーの弁護士に「あなたはデップさんのおかげで話題作アクアマンの役を射止めたのに、本当に執念深い人だ」と言われ、明らかに気分を害していた。
ジョニーは、「ハードさんがオーディションを受けた後、彼女に代わってスタジオに話をしたのです」と明らかにした。
「ハードさんの弁護士は私にスタジオに掛け合ったことを黙っているようお願いしたのです。彼女が仕事を得られてよかったと思います」
25日の審理にはジョニーの元カノであるスーパーモデルのケイト・モス(Kate Moss)さんもオンライン形式で登場した。
モスさんはジョニーとの交際期間中、突き飛ばされたり、暴行を受けたことは一度もなかったと主張した。
アンバーは以前の審理の中でモスさんに言及し、「ジョニーはモスさんを階段から突き落とした」と証言していた。
モスさんはジョニーから暴行を受けたことはないと述べた。「ジョニーはジャマイカのリゾートで階段から滑り落ちた私を助けてくれました...」
モスさんは5分ほど証言したのち、反対尋問を受けることなく撤退した。
ジョニーは証言台でモス突き落とし事件を取り上げ、「彼女の言ったことがすべてを物語っている」と陪審員に訴えた。「私は数年前にモスさんの話をハードさんにしたのです。ハードさんはその話を鵜呑みにし、自分の頭の中で改変し、醜い事件に変えてしまったのです」
両者は26日に最後の証人を召喚し、27日に最終弁論を行う予定。