◎ジョニーは元妻への暴力を否定しているが、アンバーは何度も殴られ、蹴っ飛ばされ、投げ飛ばされたと主張している。
女優のアンバー・ハード(Amber Heard)の妹は18日、ジョニー・デップ(Johnny Depp)が起こした5000万ドル(約63億円)の名誉毀損裁判の中で、「姉とデップさんはケンカの真っただ中にいた」と証言した。
アンバー・ハードの妹ホイットニー・ヘンリケス(Whitney Henriquez)さんは二人のケンカを「崖っぷち」と表現した。「姉は崖っぷちともいえるような状況下に置かれていたのです...」
ジョニーはワシントン・ポスト紙が2018年に掲載した記事の中で、アンバーが「家庭内暴力を(受けた女性を)代表する公人になった」と主張したことに憤慨し、5000万ドルの訴訟を起こした。
アンバーは記事の中でジョニーの名前には触れていないが、ジョニーは記事のせいで名誉、名声、ファン、大ヒット映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」フランチャイズ、映画「ファンタスティック・ビースト」シリーズを失ったと主張している。
ヘンリケスさんによると、ジョニーとアンバーは結婚式から1カ月後(2015年3月)にはすでに激しくケンカしていたという。
ヘンリケスさんは「デップさんは姉の顔を何度も叩きました」と陪審員に語った。
ヘンリケスさんによると、ジョニーはある日、アンバーと対決するために階段を突進し、ヘンリケスさんは文字通りふたりの間に挟まれたという。「私は背中を殴られ、姉は私が殴られたことに激怒し、デップさんに一発見舞いました...」
その後、ジョニーのボディガードが仲裁に入り、ヘンリケスさんは無事救助された。しかし、ジョニーはアンバーの髪をつかみ、もう片方の手で顔を何度も叩いたという。「デップさんは姉の髪をつかみ、顔を何度も叩きました...」
ヘンリケスさんによると、ふたりの殴り合いを目撃したのはそれが最後だったという。しかし、その後もアンバーのアザやケンカの後遺症を見たと証言した。
ヘンリケスさんは陪審員に、「私はふたりの口論を仲裁するために何度も努力したため、結婚カウンセラーと呼ばれるようになりました。しかし、私の調停努力はあまりうまくいきませんでした」と語った。
ヘンリケスさんは反対尋問の中で、ジョニーに味方したこともあると認め、アンバーの青アザを確認した後も仲裁を試みたと説明した。「姉はまだデップさんと一緒にいたいと言うので、私はそのサポートしようと思いました...」
またヘンリケスさんはジョニーから「ハードさんを殴るべきだ」という電子メールが届いたことを明らかにし、「なぜ姉はここまでデップさんにこだわるのか、到底理解できなかった」と証言した。
ヘンリケスさんはアンバーの30歳の誕生日パーティー(2016年4月)の出来事を説明した。「デップさんは酩酊した状態で、パーティーに遅れて登場しました。しかし、デップさんは姉と初めて出会った時の話を嬉しそうにしたのです。聞いててちょっと恥ずかしかったです」
ジョニーは元妻への暴力を否定しているが、アンバーは何度も殴られ、蹴っ飛ばされ、投げ飛ばされたと主張している。
18日の審理にはアンバーの友人もオンラインで登場した。
友人もアンバーの顔などに残された青あざや切り傷を見たと証言した。
友人は陪審員に、「私はアンバーの怪我を見た!」と力強く語った。「2015年12月、デップさんはアンバーに頭突きを叩き込みました。あまりにひどいと思い、写真を撮ったのです」
アンバー側の弁護団が提出した写真には、アンバーの腫れた鼻と切り傷がバッチリ写っていた。
また弁護団はアンバーの頭皮から「引き剥がされた」髪の束の写真も公開した。
友人は陪審員に、「アンバーは顔のアザや傷を化粧で隠していた」と説明した。
また友人は「私はアンバーのことを友人とはあまり思っておらず、昨年から疎遠になっていた」とカミングアウトした。
2015年12月のケンカは裁判の争点のひとつになっている。友人が撮影した写真にはアンバーのアザと傷がしっかり写っている。しかし、アンバーはその翌日に収録された深夜のトークショーにいつもと変わらぬ様子で出演している。
ジョニーの弁護団は「写真は編集されている」と指摘し、アンバーは化粧で隠したと主張している。
友人の証言は以前の審理で確認された暴行疑惑を裏付ける証拠になった。友人は2015年3月のオーストラリア旅行後にアンバーの足の切り傷を見たと証言した。
アンバーはこの旅行中にジョニーに性的暴行を受け、酒瓶で貫かれ、割れたガラスで足を切ったと証言している。
一方、ジョニーはアンバーが投げつけたウォッカボトルが爆発し、中指の骨が露出するほど切断されたと主張している。ジョニーは4月26日の審理で陪審員に右手を見せ、「私は吹き飛んだ指をリトル・リチャードと呼んでいます」と証言した。