◎英シネワールドによると、再スタートを記念する作品は3月末から全米公開される「ゴジラvsコング(原題:Godzilla vs. Kong)」になる予定だという。なお、同作は公開と同時にHBO Maxでのストリーミング配信も開始する。
リーガルシネマを運営する英シネワールドは4月に全米、5月にイギリスの映画館の営業を再開すると発表した。
同社によると、再スタートを記念する作品は3月末から全米公開される「ゴジラvsコング(原題:Godzilla vs. Kong)」になる予定だという。なお、同作は公開と同時にHBO Maxでもストリーミング配信される。
シネワールドは声明で、「ワーナー・ブラザーズとの契約は、映画をより広く利用できるようになることを意味します」と述べた。
ワーナーは昨年、2021年に劇場公開する作品を全て公開と同時にストリーミング配信すると発表し、一部の批評家と映画関係者から批判を浴びた。
一方、シネワールドとライバルのAMCシアターズは昨年、コロナ禍で映画館が苦境に立たされた時に映画「トロールズ ミュージック★パワー(原題:Trolls World Tour)」を劇場公開と同時にストリーミング配信すると発表したユニバーサル・ピクチャーズの決定を批判している。しかし、AMCシアターズは大作映画の新しい公開スタイルを認め、ユニバーサルとの新たな契約に合意した。
シネワールドはワーナーとの契約に基づき、対象の作品を全米の映画館で45日間上映できるようになった。なお、イギリスの映画館での上映期間は31日間だが、興行収入が基準値を超えた場合、45日間に延長できるという。
ゴジラvsコングの全米公開日は3月31日。リーガルシネマでは4月2日から公開される。4月16日には大人気コンピュータゲームを原作とした映画「モータル・コンバット(原題:Mortal Kombat)」が続く。
映画産業はコロナウイルスの影響を最も強く受けた産業のひとつであり、多くの映画館が長期間閉鎖を余儀なくされ、営業再開後も厳格な入場制限を継続している。
映画テクノロジー企業のGowerStreet Analyticsによると、2020年の世界の興行収入は前年比マイナス70%以上減の約124億ドル(約1.4兆円)にとどまったという。
ワーナーのSF映画「デューン/砂の惑星(原題:Dune)」は、2020年12月に劇場公開される予定だったが、2021年10月に延期されている。
一方、2021年の注目作品のひとつ、マーベルの映画「ブラックウィドウ」は2021年7月9日に劇場とディズニープラスで同時公開されることが決まった。また、ウォルトディズニーによると、101匹わんちゃんの悪役クルエラ・ド・ヴィルの若き日の姿を描く映画「クルエラ(原題:Cruella)」は、5月28日に劇場およびディズニープラスでデビューするという。
さらに、ディズニー/ピクサーの映画「あの夏のルカ(原題:Luca)」は劇場では公開せず、6月18日にディズニープラスで配信を開始する予定。