◎ロサンゼルス郡上級裁判所のブレンダ・ペニー裁判官は29日の公聴会で、父親に与えられた後見人の資格を取り消すというブリトニー氏の訴えを支持した。
2021年9月29/カリフォルニア州、ロサンゼルスのスタンレーモスク郡庁舎前、ブリトニー・スピアーズのサポーターたち(クリス・ピッツェッロ/AP通信)

米主要メディアによると、ブリトニー・スピアーズ氏の成年後見制度をめぐる裁判で、ロサンゼルスの裁判所は父親に与えられた後見人の資格を停止したという。

アメリカを代表するポップスターのひとりであるブリトニー氏は2006年から2008年の間に発生した様々な事件以来、成年後見制度の管理下に置かれており、後見人に「財産」と「私生活」を管理されてきた。父親のジェイミー・スピアーズ氏は2019年までこの2つを管理していたが、健康上の問題を理由に後見人を一時的に辞め、それ以来メンタルヘルスケアの専門家であるジョディ・モンゴメリー氏が代理保護者を務めてきた。

しかし、ジェイミー・S氏は後見人を一時的に辞めた後も娘の不動産(推定65億円)を管理している。

父親は裁判の中でブリトニー氏に対する虐待を強く否定したが、今月初めに後見人から退くという請願をロサンゼルスの裁判所に提出していた。

ロサンゼルス郡上級裁判所のブレンダ・ペニー裁判官は29日の公聴会で、父親に与えられた後見人の資格を取り消すというブリトニー氏の訴えを支持した。

AP通信の法廷記者によると、ペニー裁判官は双方の主張を聞いた後、「ブリトニー氏の現在の状況は受け入れがたい」と述べたという。「ブリトニー氏の成年後見制度は有毒な環境を形成しています...」

ブリトニー氏は公聴会に出席しなかった。ジェイミー・S氏はオンラインで出席したが、弁護士の発言と判事の決定を黙って聞いていたという。

ブリトニー氏の弁護士を務めるマシュー・ローゼンガルト氏は公聴会後、記者団に対し、「ブリトニー・スピアーズは10年以上悪夢に悩まされてきた」と述べ、父親の違法行為に対する追及を続けると約束した。

また、ブリトニー氏の寝室に盗聴器が取り付けられていたというニューヨーク・タイムズ紙の報道については、「法執行機関は速やかに調査を開始しなければならない」と述べた。

裁判所前に集まったフリーブリトニー運動の活動家たちは判事の決定に歓喜した。

公聴会を見届けるためにハワイ州から西海岸に飛んだロリン・シスコ氏はABCニュースの取材に対し、「私の胸はドキドキしている」と語った。同氏は過去1年の間に行われたブリトニー裁判をすべて裁判所前で見届けたという。

ABCニュースによると、公聴会の数時間前、裁判所前の大通りにブリトニー活動家約100人が集結し、決起集会を開催したという。活動家たちはフリーブリトニー運動の聖歌である「Toxic」と「Baby One More Time」を歌い、団体の代表者は法執行機関にブリトニー氏が受けた虐待の調査を開始するよう求めた。

アリゾナ州フェニックスからロサンゼルスに旅行したマルティーノ・オデ氏は、「私たちは歴史を作った」と語った。「私たちの活動とブリトニー氏の努力がポップスターの人生を狂わせた狂気的な成年後見制度を終結させたのです。9月29日はブリトニー記念日として語り継がれるでしょう」

ペニー裁判官は次の公聴会を11月12日に設定した。この公聴会でジェイミー・S氏は正式に後見人から除外される見込みと伝えられている。

ブリトニー氏は6月末の公聴会にオンラインで参加し、「自分の人生を取り戻したい」と熱烈に訴え、「父親に薬を飲むよう強制され、子宮内避妊器具(IUD)の取り付けを命じられた」と告白した。ポップスターの告白は世界に衝撃を与え、ブリトニー活動家の怒りに火をつけ、激しい論争を巻き起こした。

ブリトニー氏は今月、長年のボーイフレンドであるサム・アスガリ氏との婚約を発表した。結婚するためには後見人の承認を得なければならないが、父親が正式に除外されれば、二人は速やかに手続きを進めると予想されている。

AP通信によると、裁判所に認められたブリトニー氏の正式な後見人であるジョディ・モンゴメリー氏は、一連の裁判を含む問題が解消され次第、後見人を辞退することに同意しているという。

左2012年10月24日、ジェイミー・スピアーズ氏/右2015年5月17日、ブリトニー・スピアーズ氏(AP通信)
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